失神ゲームで10代少年が脳死(米)

[失神ゲームで10代少年が脳死 
    臓器提供を決意した母親「これ以上犠牲者を出さないで!」(米)]

(TechinsightJapan  2019年5月7日)

一時的な陶酔状態を達成するために、自分の首を絞めたり胸を圧迫する
などして脳内の血流を瞬間的に遮断し、意図的に窒息状態にさせる
“チョーキング・ゲーム(失神ゲーム)”。

今月1日、米インディアナ州在住の10代少年がYouTube動画を見て
このゲームに挑戦し、脳死状態に陥った。

少年の母親は5日、自身のFacebookで息子が臓器提供の準備に入ったことを
明かし、注意喚起を呼びかけた。

『New York Post』『USA TODAY』などが伝えている。

今月5日、インディアナ州エバンズビル在住のジョアン・ボーガーさんが、
チョーキング・ゲームをして入院していた高校生の息子メイソン君の容態に
ついてFacebookに投稿した。
「今月1日、メイソンは自宅でYouTubeを見ながら“チョーキング・ゲーム”に
チャレンジしました。これまでにもたくさんの若い命を奪ってきたこの
ゲームにより、今まさに私の愛するメイソンも短い人生を閉じようとして
います。エバンズビルにあるディーコネス病院のスタッフはここ数日、
メイソンの命を救おうとできる限りのことをしてきましたが、このくだらない
ゲームのためにメイソンの輝く未来は消えようとしています。これからも
多くのことを息子と共有するはずだったのに残念でなりません。」
「メイソンを救う手立てがないとわかった今、私たちはインディアナポリスの
スタッフらも交えてメイソンの臓器提供の準備を始めました。手術は明日
行われる可能性が高く、もうメイソンと一緒に何かを経験することはできなく
なります。悲しくて悲しくてやりきれません。」
「でもメイソンは優しい子でしたから、きっと臓器提供ができることを喜んで
くれるでしょう。あの子の臓器で人の命を救うことができることが、私たちの
救いにもなっています。」

「最後に私たち家族の心からの願いをしたためます。子供たちがSNSで
何を見ているか、注意してみてください。過保護すぎると子供から文句を
言われても気にしないでください。それが私たち親の仕事なのです。あなたの
子供たちを抱きしめ、愛してると伝えてください。小さなことは気にせずに
一瞬一瞬を楽しんでください。メイソンの愛、寛大さ、慈悲は、彼がこれから
救おうとしている人々の中で生き続けていくのです。」

そして6日にジョアンさんはFacebookを更新し、このように明かした。
「私たちの勇敢なヒーローは、今日午後4時半に臓器ドナーになります。」彼は6人の命を救うのです。ディーコネス・ミッドタウン病院では午後4時に
臓器ドナーを見送る儀式“オーナー・ウォーク(敬意の歩み)”が行われます。
また、ドナーとなったメイソンに敬意を表し、3日間ドナーの旗(Donor
Flag)が掲げられます。息子は私たちの誇りです。」

この事故を受けてジョアンさんは、SNSで拡散する危険なチャレンジに
子供たちが参加しないよう呼びかけ、教育するグループにも参加、
「これ以上メイソンのような犠牲者がでないことを祈るばかりです」と
語っている。

ちなみに米国疾病管理予防センターが2008年に行った調査によると、
1995年~2007年に6歳から19歳までの子供82人がチョーキング・ゲームで
死亡しており、そのうちの71%は男子で平均年齢は13歳超ということだ。

しかし最初の事故から24年が経っても死亡者はなくならず、今年2月にも
カナダ・バンクーバーに住む13歳の少女が命を落としている。

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

http://japan.techinsight.jp/2019/05/ac11380507.html/2

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