抜歯後の消えない痛み、ドライソケットとは

[抜歯後の消えない痛み、ドライソケットとは?]

(あなたの健康百科  2019年12月5日)

<抜歯後のうがいに要注意>
一般的に、歯を抜くと抜けたあとの穴には「血餅(けっぺい)」といわれる
血のかたまりができて穴を塞ぎ、その上を周囲の歯茎の粘膜が徐々に
覆っていきます。

ところが、何らかの理由で穴が塞がらずに、骨が出たままになり、
炎症を起こすことがあります。

ドライソケットは抜歯したあとが塞がらずに穴があいたまま、骨がむき出しに
なってしまう状態のことで、抜歯窩治癒不全の1つです。
親知らずの抜歯後に多く、とくに発症しやすいのは下あごの奥歯の
親知らずです。

抜歯するときには麻酔を使うのでしばらくは痛みを感じませんが、
麻酔が切れると痛くなってきます。
普通は処方された鎮痛薬で痛みを抑えるうちに、血餅ができ、
数日で痛みや腫れは落ち着きます。

ところが抜歯後3、4日経っても痛みが引かず、むしろ痛みが強くなる、
強い痛みが1週間以上続いている、抜歯の跡を見ると赤黒い中に
白っぽいものが見える、嫌なニオイがするなどの症状がみられたら、
ドライソケットかもしれません。

ドライソケットは放置しても自然に治っていく場合もありますが、
細菌が入り込んで炎症が起き、骨まで達すると骨炎を発症することも
あります。
骨炎から骨髄炎に移行すると、骨を削り取る処置などが必要となって
しまいます。
痛みもかなり強いので、我慢せずに早めに医師に相談することが大切です。

治療の基本は、痛みに対する鎮痛薬、感染症予防のための抗菌薬による
治療です。
併せて患部の洗浄、消毒を行ったうえで、抗菌薬の軟膏を塗布して
しばらく様子を見ます。
多くの場合、以上の処置で自然に穴が塞がっていきます。

上記の治療をしても痛みが引かない場合には、「再掻爬」といい、
抜歯した部分をもう一度切開して出血させて、改めて血餅をつくる
方法が行われることもあります。

ドライソケットができる原因として多いのは、うがいです。
血のニオイがして気持ち悪いなどの理由で、ついつい何度もうがいを
してしまうことです。
また、食べかすを取るために強いうがいをしたり、指で触ったりすると、
せっかくできた血餅はすぐに剥がれてしまいます。

予防として、抜歯した後に挟んだガーゼは出血が止まるまでしっかりと
噛むこと、強いうがいを控えること。
口の中が血のニオイや味がするからと何度も口の中をすすぐのはNGです。

また、気になるからと抜いた後を舌や指で触れたり刺激するのもいけません。

食べものは、最初のうちは硬いものは避け、おかゆやプリンなど
あまり噛まずに飲み込めて、食べかすが口内に残りにくいものにしましょう。

以上のほか、血行が促されるような運動は、出血が止まりにくくなるので
避けましょう。
抜歯後、当日は安静にします。
入浴や飲酒も同じ理由で控えます。

また、喫煙は傷口を治りにくくするので禁煙しましょう。

十分に睡眠をとることも大切です。

このほか、抜歯前には丁寧な歯磨きで口腔内を清潔にしておくこと、
過労やかぜなどで免疫力が弱った状態ではなく、体調を整えておくことも
大切です。
基本的に、抜歯前後のスケジュールは、あらかじめ少し余裕をもたせて
おくことをおすすめします。

(監修:松下歯科医院院長 松下和夫)

https://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/126471/
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歯周病菌がアルツハイマー病の原因に

[歯周病菌がアルツハイマー病の原因に?]

(あなたの健康百科  2019年11月27日)

重度の歯周病は認知機能の低下と関係しており、アルツハイマー病(AD)
患者の脳内から歯周病の原因菌の一種であるポルフィロモナス・ジンジバリス
(PG)菌の成分が検出されたことから、歯周病とADとの関連が世界的に
注目を集めている。

AD患者の脳内では、アミロイドβ(Aβ)という特殊な蛋白質が蓄積している
ことが知られる。

九州大学などの共同研究グループは、歯周病患者の歯周組織(歯茎)と
PG菌を全身に投与したマウスの肝臓でAβが産生されていることを発見したと
米医学誌 Journal of Alzheimer’s Disease(2019; 72: 479-494)に報
告した。

<歯周病はさまざまな病気と関連している>
高齢化が進む日本では、認知症患者が急増している。
中でも、認知症の7割を占めるとされるADには有効な治療法がないため、
介護や医療費などの負担が社会問題となっている。

AD患者の脳内では蓄積したAβが老人斑と呼ばれる染みをつくり、やがて
炎症を引き起こして正常な神経細胞が破壊されることで認知機能低下、
言語障害などの症状が現れると考えられている。

また、喘息やアトピー性皮膚炎など慢性的な全身の炎症が脳内炎症を
引き起こし、認知機能低下と関連するとの報告もある。

なお、Aβは脳内で産生・蓄積されると考えられているが、そのメカニズムは
解明されていない。

一方、歯周病菌とADの関連については、歯周病は糖尿病や高血圧、
関節リウマチなど多くの病気と関連すること、中でもPG菌はADや心臓病の
発症に関与することが知られている。

九州大学の研究グループはこれまで、マウスを用いた実験から
  (1)蛋白質を分解する酵素のカテプシンBは、炎症を起こす
       生理活性物質(サイトカイン)であるインターロイキン
       (IL)-1βの産生と関連する
  (2)PG菌成分をマウスの全身に投与すると、カテプシンBが脳内炎症、
       Aβの産生・蓄積、学習・記憶機能低下といった
       ADと似た病態を引き起こす
ことを報告している。

今回、研究グループは「歯周病感染によって生じた全身炎症が、脳内の
Aβ蓄積に寄与している」との仮説を立て、歯周病患者の歯周組織および
PG菌成分を全身投与したマウスの肝臓を使って解析した。

<ADの発症を遅らせる『先制医療』として期待>
ヒト歯周組織を用いた解析では、歯周組織のマクロファージ(不要になった
細胞を分解する働きや体を守る働きを持つ免疫細胞)内に老人斑の
主な成分であるAβ1-42、Aβ3-42が局在していることが観察された。

一方、PG菌成分を3週間投与したマウスの解析では、肝臓においてIL-1βを
発現したマクロファージでAβ1-42、Aβ3-42の産生が見られた。
さらに、マウスの肝臓ではAβとIL-1βの産生に関与するカテプシンBが
著しく増えていたことから、PG菌に感染したマウスの肝臓では炎症性
マクロファージがAβを産生していることが示唆された。

また、PG菌感染マクロファージでカテプシンBの働きを妨害すると、
IL-1βとAβの産生が抑制され、Aβを分解する能力は改善した。

これらの結果を踏まえ、研究グループは「歯周病患者の歯茎ではAβが
産生されること、慢性的なPG菌感染により炎症を起こしたマウスの肝臓では
マクロファージがAβを産生すること、炎症性マクロファージにおける
Aβ産生はカテプシンBが誘発していることを初めて明らかにした。

カテプシンBは、歯周病に関連するADの発症および病態進行を遅らせる
治療標的となる可能性がある」と結論。

ADは発症の20年以上前からAβの蓄積が、15年前から脳の萎縮が、
5〜10年前から認知機能低下がそれぞれ始まるとされるため、
「ADの発症を遅らせる『先制医療』としての歯科医学的アプローチには
大きな意義がある。経口投与が可能なカテプシンB阻害薬の開発に
期待したい」と述べている。

https://kenko100.jp/articles/191127004985/

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中学受験で「精神安定剤」を服用した小6の娘

[中学受験で「精神安定剤」を服用した小6の娘…
                 「まさか自分が教育虐待?」母の葛藤]

(弁護士ドットコム  2019年11月16日)((ルポライター・樋田敦子)

中学受験中の息子(小6)を父親が刺殺した事件(名古屋教育虐待殺人事件、
2016年)は記憶に新しいだろう。
愛知県にある中高一貫の進学校に通った父が、長男を中学受験で
母校に進学させようと熱心に指導するうちに、ついには勢い余って
刺殺してしまった事件だ。
今年7月、名古屋地裁は父親(51歳)に、懲役13年の実刑を言い渡した。

<家族3人を焼死させた「医師の息子」>
子が被害者になるだけでなく、追い詰められた子が加害者となる事件も、
起こっている。

2006年には、奈良県の有名進学校に通う男子高校2年生が、医師の父親が
不在だった日に、家に火を放って継母と弟、妹の3人を焼死させた。
父親は自分と同じく医師になってほしいと望み、成績が悪いと罵倒し、
体罰まで与えていた。

秋葉原無差別殺傷事件(2008年)の加害者も、小さい頃から母親から
虐待を受け、勉強を強制されていたことが判明している。

<まさか自分が教育虐待?>
教育虐待に関しては、明確な定義はないが、子どもの人権を無視して、
勉強や習い事をさせる行為を指す。

日本子ども虐待防止学会のシンポジウムで、2011年に、武蔵大学の
武田信子教授らが教育虐待について話し、教育される側が受ける虐待を
指すようになった。
強要されて身体的にも心理的にもダメージを受け、さまざまな症状が
出てくるとされている。

詳細は、
https://news.livedoor.com/article/detail/17388790/

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メニエール病 「中耳加圧治療」が保険適用に

[つらいめまいに 自宅でできる治療が保険適用]

(家庭の医学  2019年11月15日)

<メニエール病の治療の選択肢が広がった>
つらいめまいを伴うメニエール病の治療のひとつである「中耳加圧治療」が、
新しく保険適用となりました。
これまで国内では未承認でしたが、海外では効果が確認されて治療実績のある
治療法です。
重いめまいに悩む患者さんに治療法の選択肢が増えることになりました。

耳の奥には、内耳という部分があります。
内耳には、聴覚を司る蝸牛(かぎゅう)と平衡感覚を司る半規管などがあり、
その内部は外リンパ液と内リンパ液で満たされています。

それぞれのリンパ液は成分が違い、とくに内リンパ液は、体のリンパ液とは
その組成が大きく異なります。

メニエール病は、ストレスなど何らかの理由で、内耳の内リンパ液が
過剰になってしまい内リンパ水腫を生じることで、内耳機能に異常をきたし、
めまいや耳鳴りなどの症状が現れる病気です。
国内での患者数は約4万人ともいわれています。

治療にはめまいを抑える内服薬や点滴のほか、抗不安薬や血流改善剤、
ビタミン剤などを合わせて用い、症状を抑える保存的治療を中心に、
発症の背景にあるとされているストレス、疲労、睡眠不足などを解消できる
ような、日常生活の見直しが重要とされています。

しかし、めまい症状が重く、内服や点滴などの保存的治療では改善が
みられないケースもあり、その場合、リンパ液を排出させる通路をつくる
手術や、前庭という平衡感覚に関連する部分の機能を壊すことでめまいを
止める手術などが行われます。
手術を受けることでめまいは改善されますが、一方で手術法により聴力が
低下する恐れもあり、手術をためらう患者さんも少なくありません。

このような重症のめまいに対して注目されているのが「中耳加圧治療」です。
中耳加圧治療は、装置によって耳の中耳部分に圧力波を送り、中耳内の
リンパ液を押し出してめまい症状の改善を図る治療法です。
保存的治療と手術の中間に位置づけられます。

これまでは保険適用外でしたが、2018年より保険適用治療に認められ、
より多くの患者さんが治療を受けやすくなりました。
中耳加圧治療は投薬治療と生活指導による治療を続けても、治療効果の
上がらないケースなど、メニエール病診療ガイドラインに基づく重症度で
ステージ4に分類される症例などに対して、適用されます。

使用方法は、圧力波をつくる装置につながったイヤホンを耳に入れることで
治療します。

耳鼻咽喉科の専門医の指導を受けたあと、装置を持ち帰って在宅での治療が
可能です。
1回3分を1日2回行います。
そして、月に1度は受診して治療の効果を確認します。

治療中はめまいのレベル、自覚的苦痛度、日常の活動レベルについて、
5段階で評価した日誌をつけます。
そして外来受診時に提出し、治療効果の評価を受けながら、原則1年間
続けます。

この治療法の適用になるかどうかは、かかりつけの耳鼻咽喉科にたずねて
ください。
保険適用となったことで治療を受けられる医療機関も徐々に増えています。
今後も患者数の増加が予想される病気なので、保険内治療の選択肢が
増えたことは朗報といえるでしょう。

(監修:はくらく耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック院長 生井明浩)

https://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/126428/

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トイレで出産するまで妊娠に気付かなかったモデル(豪)

[トイレで出産するまで妊娠に気付かなかったモデル、
           ショック受けるも「これが私たちの人生」(豪)]

(TechinsightJapan  2019年11月15日)

豪ビクトリア州でモデルとして活躍するエリン・ラングメイドさん
(23)は先月末、自宅トイレで女の子を出産した。
この出来事を「人生で最大のショック」と語るエリンさんは、
当時妊娠37週であったにもかかわらず、出産して初めて自分が
妊娠していたことに気付いたという。

エリンさんのように出産直前まで赤ちゃんを身ごもっていることに
気付かない妊娠は「クリプティック・プレグナンシー」と呼ばれ、
医療情報ニュースサイト『News Medical』によると妊娠20週まで
気付かない女性は475人に1人いるということだ。

詳細は、
https://japan.techinsight.jp/2019/11/ac11141918.html

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偽のワクチンで8000人の命を救った医師

[偽のワクチンで8千人の命を救った医師]

(2019年11月15日)(大紀元)

医学は高度な知識や技術によって人を救う学問であり、その知識を
どう扱うかは人の倫理観、道徳観に左右される。
世の中には偽のワクチンで人命を害する犯罪者もいれば、偽のワクチンで
8千人の命を救った功労者もいる。

この功労者とは、ポーランドの医師、ユージン・ラゾウィスキ氏である。

第二次世界大戦時、ラゾウィスキ医師はポーランドのスタロバ・ボラという
町で診療を行っていた。
ある日、一人の男性が突然ラゾウィスキ氏を訪ねてきて、彼に助けを求めた。
当時、数多くのポーランド人がナチスに連行されて強制労働をさせられて
おり、この男性もその一人だった。

男性は親族訪問のため2週間の休暇を得ていたが、休暇が残り少なくなるに
つれ、強制労働収容所に戻りたくない一心からこのままどこかへ逃げて
しまいたいという想いにかられた。
だがそんなことをすれば家族を巻き添えにする恐れがあり、思い詰めた男性は
自殺を考えるまで追い詰められていた。

そんな時、ある特殊な病気に罹れば収容所送りを免れることが出来ると知り、
ラゾウィスキ医師のもとへ相談に来たのである。

ラゾウィスキ医師は男性を助けるため、ある偽のワクチンを製造した。
このワクチンを注射すると発疹チフスの陽性反応を呈することが出来るが、
実際は病気には罹らない。
偽ワクチンを接種した男性の血液サンプルをドイツの実験室に提出した
ところ、発疹チフスという強い伝染病に罹っていると判断され、収容を免れる
ことになった。

当時のナチスドイツ当局は、発疹チフスを大変恐れていた。
第一次世界大戦時、多くの兵士が発疹チフスによって命を奪われたからだ。

ナチスはポーランドの医者たちに、チフス罹患者を発見した場合は速やかに
報告するよう求めており、報告があった際には血液サンプルをドイツの
実験室に提出させ、そこで最終的な診断を行っていた。

陽性反応を確認して罹患が確定すると、すぐに患者を隔離するという規定も
あった。

偽ワクチンでの最初の症例が成功すると、多くの人が接種を求めて
ラゾウィスキ医師のもとを訪れた。
そうして間もなく沢山の「発疹チフス患者」が現れ、この地域はすぐに
ナチス当局に「伝染区域」と指定され、隔離措置を取られるようになった。

この作業はラゾウィスキ医師が友人の医師と2人で秘密裏に行っていた。

偽ワクチンを接種した市民たちには何も知らせず、また、偽ワクチンの
製造には慎重を期して、本当の感染が起こらないよう用心もしていた。

だが、「感染者」が多く発生している中で死者が一人も出ていないという
この異常な事態は、当然ナチス当局から目をつけられた。

当局は調査チームを派遣して現地調査を行うことにしたが、これに対して
ラゾウィスキ医師らは次のような対策を講じた。
調査チームの上級医師たちを高級料理で接待している間に、偽ワクチンを
接種した人の中から健康状態が芳しくないように見える人を集めて汚い部屋に
閉じ込め、調査チーム内の下っ端の医師たちを連れて検査に行ったのである。
下っ端の医師たちは自分が感染することを恐れ、たった数人の「患者」から
採取した血液で陽性反応が出ると、早々に撤収した。

上級医師たちも同様に「危険区域」に踏み入りたくなかったため、
下っ端の医師たちが行った検査結果をそのまま認定し、現場から早々に
離れた。
そして二度と戻ってはこなかった。

この「伝染区域」はやがてユダヤ人の「天国」となり、多くのユダヤ人が
この区域に逃げ込んでナチスの連行を免れた。
3年の間に、偽のワクチンは約8千人のユダヤ人を救ったのである。

8千人もの命を救ったラゾウィスキ氏の実績は、第二次世界大戦中に
1200人のユダヤ人を救ったことによって有名になったドイツ人実業家、
オスカー・シンドラー氏の実績より遥かに大きい。
しかしあまり報道されていないため、この事実を知る人は少ない。

かつて「伝染区域」とされた町の住人たちが最近、ラゾウィスキ医師の
功績を讃えるための記念集会を行ったという。

(翻訳編集・東方)

https://news.livedoor.com/article/detail/17386339/

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ママが味噌汁を飲むと赤ちゃんが安眠

[ママが味噌汁を飲むと赤ちゃんが安眠!?]

(あなたの健康百科  2019年11月07日)

日本では、若い人を中心に和食離れが進んでいる。

一方、海外では健康志向に加え、2013年のユネスコ世界無形文化遺産への
登録もあってか、和食への注目度は高い。

そうした中、和食の良さを後押しするような研究結果が、富山大学大学院の
研究グループから報告された。
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に参加した
7万2,000組を超える母子のデータを解析したところ、妊娠中に味噌汁を
飲むことの多かった女性から生まれた子供は、あまり飲まなかった女性の
子供に比べて、1歳時点で睡眠不足になりにくいことが分かったという。

詳細は、PLoS One(2019; 14: e0222792)に掲載されている。

<7万2,000組超の母子を対象に解析>
人は通常、毎日決まった時間に起床・就寝し、おおむね一定のリズムで
生活している。
このリズムを「概日リズム(体内時計)」と呼ぶ。
概日リズムは、日光を浴びる時間帯や食事の影響を受け、乱れることがある。

幼少期に概日リズムが乱れて睡眠不足に陥ると、体の発達、特に肥満に
影響すると指摘されている。

子供の概日リズムに影響を及ぼす要因については、さまざまな角度からの
研究が必要である。

発酵食品の摂取は、腸内細菌叢に影響を与え、健康維持に役立つとの
情報が増え、関心を集めている。

また、母親の腸内細菌は子供に受け継がれるため、妊娠中の発酵食品の摂取が
子供の発達や生活習慣に影響を及ぼすといった報告がある。

さらに近年では、概日リズムが腸内細菌叢の影響を受けることも報告されて
いる。

こうした背景から、研究グループは今回、妊娠中の発酵食品の摂取が、
生まれてきた子供の睡眠時間に及ぼす影響について検討した。
解析対象は、エコチル調査に参加した7万2,624組の母子で、子供の年齢は
1歳だった。
妊娠中の発酵食品の摂取状況は、食事の摂取頻度に関するアンケート項目の
うち、味噌汁、ヨーグルト、チーズ、納豆についての回答を用いた。
また、子供の睡眠時間については、1日11時間未満を睡眠不足と定義した。

<妊娠中の味噌汁摂取で、子の睡眠不足リスクが低下>
対象を、妊娠中の味噌汁の摂取量で4群に分け、子供の睡眠不足との関連を
解析した。
その結果、味噌汁の摂取量(中央値)が最も少ない群(10g/日)に対して、
2番目に少ない群(32.1g/日)、3番目に少ない群(88.4g/日)、
最も多い群(225.0g/日)では、子供が睡眠不足になるリスクがそれぞれ
8%、13%、8%低下。
妊娠中に摂取する味噌汁の量が増えると、子供が1歳の時点で睡眠不足になる
割合が明らかに低くなることが示された。

一方、ヨーグルト、チーズ、納豆では、摂取量と睡眠不足との間に
関連は認められなかった。

研究グループは、今回の研究結果について「これまでに報告されていない
新規性の高い結果だ」と評価。
その一方で、研究の限界について「妊娠中に味噌汁を飲めば、生まれてくる
子供の睡眠不足を予防できるというものではない。妊娠中の食事と子供の
睡眠時間は、第三者が測定したものではなく、母親の記憶に頼った回答に
基づくもの。また、妊娠中に飲んだ味噌汁の成分や腸内細菌が子供の
睡眠時間に影響していたか否かを直接調べたわけではなく、味噌汁の
摂取以外の要因が関与している可能性も否定できない」と説明。
その上で、「結果を検証するため、今後さらに介入研究を重ねる必要がある」
とコメントしている。

https://kenko100.jp/articles/191107004962/

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10年前のマクドナルド「カビもなく腐ってもいない」(アイスランド)

[10年前のマクドナルドのチーズバーガー&ポテト
            「カビもなく腐ってもいない」(アイスランド)]

(TechinsightJapan  2019年11月6日)

マクドナルドがアイスランド国内にある店舗を全てクローズしたのは、
今から10年前の2009年10月31日のことだった。

アイスランドでは1993年9月に第1号店をオープンし3店舗を展開して
いたが、2008年の世界的金融危機の影響を受け、採算が取れなくなって
撤退に追い込まれた。

この国内のマクドナルド営業最後の日に、ある男性が「チーズバーガーと
フライドポテトは本当に腐らないのか」という実験をすべく商品を購入。
それから10年が経過した。

ヒェルトゥル・スマウラソンさんは今から10年前、「マクドナルドの商品は
腐ることがない」という噂を確かめたくて、同店のアイスランド最後の
営業日にチーズバーガーとフライドポテトを購入した。

ヒェルトゥルさんはこれをビニール袋に入れて3年間自宅の車庫に保管し、
変化がないことを確認したうえで、首都レイキャビクにあるアイスランド
国立博物館に寄贈した。

しかし博物館側は数年後に「館内での保存は適さない」として、
ヒェルトゥルさんに寄贈品を返却したそうだ。

ヒェルトゥルさんは、博物館スタッフとのやり取りについてこう語っている。
「博物館のスタッフはチーズバーガーとフライドポテトを捨ててもいいか
どうかを私に聞いてきましたが、これは歴史的な価値があるものだと思い
『ノー』と返事をしたのです。ただ、フライドポテトは来館者が少し
食べてしまったと耳にしました。」

「今になって思えば、博物館側の判断は間違っていたということですね。
だってハンバーガーは10年経ってもほとんど変わらないんですから。
それ自体に食品保存料がたっぷり入っているんですよ。」

チーズバーガーとフライドポテトはその後、レイキャビクの
「バス・ホステル」にて展示された後、アイスランド南部の村にある、
ヒェルトゥルさんの友人が経営するホステル「スノトラ・ハウス」の
ガラスケースの中に落ち着いたようだ。

ちなみにガラスケースの上には英語で「ハロー! 私は2009年に販売
された、アイスランド最後のマクドナルドのチーズバーガーです」
「セルフィーを一緒に撮りましょう。タグ付けも忘れずに」とのサインが
掲げられている。

オーナーのシッギ・シーグルドゥルさんは「ハンバーガーはいい年だけど、
調子は良さそうだし、見かけだって悪くない。確かに面白いと思うけど、
私たちはどんなものを口にしているんだろうって考えさせられるよね。
なにしろカビは生えていないし、古くなっているのは包装紙だけなんだから」
と苦笑する。

シッギさんによると、このちょっと変わったディスプレイを見ようと
世界中から多くの人が集まってくるそうだが、同ホステルのウェブサイトでは
ライブ配信も行っており、一日のアクセス数は多い日で40万を超えるのだと
いう。

このニュースには「微生物が成長する十分な栄養が含まれていないって
ことよ」「放っておくとすぐ乾燥しちゃうよね。水分がないから、
腐らないんじゃない」「恐ろしいわ」「こうなるとあのポテト特有の
匂いもないのだろうね」「あと何年この状態が続くのだろう」「ファスト
フードはやっぱり食べたいとは思わない」といったコメントがあがっている。

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

https://japan.techinsight.jp/2019/11/ac11042139.html

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本態性振戦の原因

[意思とは違う手足のふるえ その原因は?]

(家庭の医学  2019年11月5日)

<ふるえの原因はたんぱく質?>
意思に反して手や足がふるえてしまう、本態性振戦。
40歳以降の約4%、65歳以降の約15%にこの症状があるという報告も
あります。

脳内の電気信号の伝達異常が原因ですが、これまで不明だったふるえの
メカニズムを群馬大学の研究グループが明らかにしたと発表しました。

本態性振戦では、原因となる病気がないのに、自分の意思に反して手や足が
ぶるぶるとふるえてしまいます。
加齢、緊張、寒冷などで強調されるほか、体質も関係すると考えられて
います。

軽微なふるえでは経過観察をすることがほとんどですが、文字が書けない、
飲み物をこぼさずに飲めない、食事がうまくできない、声がふるえる、
首や頭のふるえが気になって人に会いたくない、などで生活に支障を
きたすようになったら治療を考えます。
症状は徐々に悪化しますが、身体のまひなどにつながることはありません。

振戦は、脳内に原因のある中枢性のものと考えられていますが、原因は
まだ解明されていません。
小脳の異常、レビー小体という特殊なたんぱく質の蓄積、小脳-視床系の
過活動、交感神経の過活性など、これまでさまざまなメカニズムが検討
されてきましたが、結論が出ていないのが現状です。

そんななか、2019年6月に群馬大学大学院の研究グループが世界で初めて
原因を解明したと発表しました。
同研究グループは、本態性振戦と同じようなふるえの症状を現す、
特定の遺伝子を欠失させたマウスを作製。
このマウスの脳を調べたところ、小脳皮質から信号を送り出す
プルキンエ細胞の活動が低下し、電気信号が弱まっていることを
発見しました。

さらに、プルキンエ細胞の軸索(細胞体から延びている突起状のもので、
信号の出力を担っている)の起始部でのナトリウムイオンチャネルの
1つであるNav(ナブ)1.6というたんぱく質が失われて、ナトリウムの
取り込みができなくなっていることもわかりました。

小脳はスムーズな運動を行ううえで重要な役割を果たしており、
その電気信号の伝達はプルキンエ細胞が中心となっています。

Nav1.6の消失が電気信号の弱まりを引き起こし、体のふるえを起こしている
ことがわかったと結論づけています。

本態性振戦の治療は、日常生活動作の支障度によって実施しますから、
感じ方によって治療開始の判断は個人差があります。
交感神経遮断薬や抗てんかん薬などの薬物療法や、脳の視床という部分に
電気的刺激を送る視床電気刺激術、ガンマナイフや集束超音波を用いて
視床の一部を破壊する治療法などが行われています。
いずれも対症療法で、ふるえの部位によっては効果がそれほど高くない
ものもありました。
また薬物療法以外の治療法では高い技術が必要で、実施できる医療機関も
限られています。

今回、原因が解明されたとの発表で、根治的な治療薬の開発につながるのでは
ないかと期待が寄せられています。

研究グループでは今後、加齢とNav1.6の消失の関係、緊張時やアルコール
依存症で起きる身体のふるえとの関係などについても研究を進めたいと
しています。

(監修:寺本神経内科クリニック院長 寺本純)

https://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/126411/

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舌の痛み

[舌の痛み]

舌の痛みを引き起こす原因は、
  ・ドライマウス口腔乾燥症
  ・細菌や真菌(カビ)による炎症
  ・薬剤の副作用
  ・ビタミン不足やミネラル不足
  ・歯科金属アレルギー
  ・腫瘍
  ・喫煙による口腔粘膜障害
  ・冠(クラウン)や義歯の不適合
などがあります。

口腔内が乾燥している場合は唾液量を測定します。
加齢による唾液分泌の低下や唾液や涙の分泌が低下する自己免疫疾患
「シェーグレン症候群」の可能性があります。
糖尿病は口腔内が乾燥し、炎症を引き起こしやすくなります。

舌炎が疑われる場合には、舌表面から菌検査をして細菌や真菌の感染が
ないかを調べます。

「舌がピリピリと痛い」「焼けるように痛む」などの症状があり、
舌に異常が認められない場合、舌痛症と診断します。

舌痛症の特徴は
  ・中高年女性に多い
  ・舌表面に焼けるような痛みがある
  ・舌表面にピリピリした痛みがある
  ・舌の両縁や先端が痛くなることが多い
  ・口蓋(上あご)の前半分が痛いことも少なくない
  ・午後〜夕方に痛みが強くなる
  ・食事や会話時には痛くない
  ・仕事や趣味に集中している時には痛くない
  ・夜間就寝中は痛くない
  ・ガムを噛んだりアメを舐めたりすると痛みが軽減する
などです。

(横山歯科医院  横山 哲郎)

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嚥下障害でも食べやすいみたらし団子

[嚥下障害でも食べやすいみたらし団子]

(岐阜新聞  2019年11月1日)

岐阜県大垣市俵町の御菓子つちやは、飲み込む力が弱い人も食べやすい
みたらし団子を開発した。

餅米を使いながらも、とろけるほど軟らかく仕上げ、槌谷企画室係長の
安江真紀さん(43)は「喉に詰まらせる不安から餅が食べられない人にも、
懐かしい味を楽しんでもらえたら」と話す。

つちやは、飲み込む力が弱い嚥下(えんげ)障害のある人も食べられる
スイーツを作り、昨年から不破郡垂井町の不破ノ関病院に提供している。

みたらし団子は、餅米を砕いて粉にして使い、合わせる材料や配合を
工夫して粘り気のない軟らかな食感に仕上げた。
たれにもこだわり、昆布だしでうま味を引き出して醤油の量を抑えた。

31日には同病院で患者約280人に提供され、「久しぶりに食べられて、
おいしい」と喜ばれた。

今後は、正月に向けて雑煮やしるこの開発を進める予定。

岐阜新聞社

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191101-00186865-gifuweb-l21

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もう1つのライム病(こんなにも面白い医学の世界)

[こんなにも面白い医学の世界  もう1つのライム病]

(レジデントノート  2019年9月号)

ライム病(Lyme病)は、マダニによって媒介されるボレリアという
細菌による人獣共通の感染症です。
アメリカのコネチカット州ライムで原因不明の関節炎が流行し、
後に感染症であることがわかったため、この名がついています。

欧米では年間数万人が罹患しているといわれていますが、日本では
年間数十例しか報告されておらず、比較的まれな疾患です。

感染初期には、目玉のような紅斑と、インフルエンザのような筋肉痛、
関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感を呈し、3〜4週間後には症状が
全身に広がって不整脈や関節炎、神経症状など多彩な症状が出てきます。

私は過去に1例だけライム病の疑いがある患者さんを診たことがあります。
この方は、海外渡航歴があり、不明熱と関節痛を訴えていましたが、
明らかな感染源はわかりませんでした。
しかし、数週間前に腕に丸い紅斑が出たとのことでしたので、
ダニに刺されたかは明らかではありませんでしたが抗菌薬を投与したところ
軽快しました。
日本ではライム病の確定診断のための検査に手間がかかるため、
思いつかないと診断することは困難で、診断されていないライム病患者が
いることが予想されます。

さて、このライム病ですが、もう1つライム病と呼ばれる疾患があります 。こっちは果実のライム(Lime)のことで、発音は同じですがスペルが
違います。

ライムには,光に感受性のある(すなわち光によって活性化する)
ソラレンという物質が含まれていて、紫外線のUVAが当たることで
皮膚にある抗原提示細胞を刺激し、過剰な免疫反応を惹起するなどの
強い毒性を示します。
ライムが皮膚についたあとに日光を浴びてひどい皮膚炎になる患者さんが
おり、こういった植物日光性皮膚炎をライム病と呼ぶのです。

カクテルのマルガリータはテキーラをベースにライムジュースなどを
混ぜてつくります。
また、メキシコ産のコロナビールはライムをビンの中に押し込んで飲みます。
このようなライムを使った飲み物が皮膚についた場合にも同様の植物日光性
皮膚炎が起き、マルガリータ皮膚炎、メキシカンビール皮膚炎などと
呼ばれたりします。

病気の名前にはセンスのあるものが多いですが、これらも実に優れた
疾患名だと思います。

(著者:中尾篤典先生/岡山大学医学部 救急医学)

https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758116312.html

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慢性外傷性脳症(CTE)の早期診断に陽電子放射断層撮影(PET)

[パンチドランカーの早期診断が可能に?]

(あなたの健康百科  2019年09月05日)

交通事故や転倒・転落により頭に外傷を負ったり、ボクシングなどの
スポーツで頭部に繰り返し衝撃が加えられた結果、数年~数十年後に進行性の
神経変性疾患が現れる遅発性脳障害。
一般的に、ボクサーで現れる”パンチドランカー”として知られている。

慶應義塾大学と量子科学技術研究開発機構(量研)などの共同研究
グループは、この症状の原因と考えられる物質の可視化に成功。
症状の発現および重症度は、脳内のタウ蛋白蓄積量と関連していることを
明らかにしたと医学誌 Brain(2019年9月2日オンライン版)に報告した。

<世界的に頭部外傷が増加>
近年、世界的に頭部外傷の発生件数が増加しており、2014年の米国における
年間発生件数は280万件と報告されている。
日本での正確な発生件数は不明だが、約30万件と推定されている。

頭部外傷は、主に交通事故や転倒・転落によって引き起こされ24時間以上
意識消失を伴う「重度頭部外傷」と、ボクシング、アメリカンフットボール
などのコンタクトスポーツ(選手同士が接触する頻度が高い競技)によって
引き起こされ意識消失はあっても短時間にとどまる「軽度頭部外傷
(脳震盪)」に分けられる。

頭に強い衝撃を受けると、意識障害や高次脳機能障害をはじめ、さまざまな
症状が発現する。
中でも、最近問題となっているのが、受傷後長期間経過してから症状が現れる
遅発性脳障害だ。
頭部外傷に伴う代表的な遅発性脳障害として、ボクサーに出現するボクサー
脳症がある。
パンチドランカーともいわれ、ボクサーに限定して発現すると考えられて
いたが、アメフトやアイスホッケーといったコンタクトスポーツの選手、
爆風にさらされた退役軍人など幅広い集団で生じることが明らかになり、
最近では慢性外傷性脳症(CTE)と呼ばれている。

<生体脳のタウ蛋白の可視化を実現>
遅発性脳障害では進行性の認知機能障害や人格変化などの精神症状が出現し、
患者に深刻な問題をもたらすが、確実な診断法がなく早期治療も困難で
あった。

米国では、引退後に認知機能低下や精神症状が現れたナショナルフットボール
リーグ(NFL)の選手について、死亡後に脳を解剖したところ大量の
タウ蛋白が蓄積していることが発見され社会問題となった。
その後、元NFL選手を対象に陽電子放射断層撮影(PET)検査によるタウ蛋白
蓄積の可視化が検討され、遅発性脳障害の診断の一助となることが報告
された。

しかし、アメフト選手以外でも、PETによる遅発性脳障害の診断が可能か
どうかは明らかでなかった。

そこで研究グループは今回、ボクシングだけでなくレスリングや格闘技などの
コンタクトスポーツ経験者、交通事故や転落による重度頭部外傷の経験者の
協力を得て、PET検査を実施。
脳内のタウ蛋白蓄積量と遅発性脳障害との関連を検討した。

<脳内のタウ蛋白蓄積量が多いほど精神症状は重度に>
解析対象は、頭部外傷グループ27例と同年代の健常グループ15例。
頭部外傷グループの受傷後の経過期間は平均21年、診断基準による評価で
遅発性脳障害と診断されたのは14例だった。

全例に量研が新たに開発した生きた人間の脳でタウ蛋白を可視化する
イメージング剤(特定の組織や物質と結合して可視化する薬剤)11C-PBB3を
用いたPET検査を行い、タウ蛋白の蓄積量を測定した。

その結果、頭部外傷グループでは脳内にタウ蛋白の蓄積が認められた。

次に、頭部外傷グループを遅発性脳障害の症状の有無で分けて比較した
ところ、症状がない人に比べ症状がある人では、より多量のタウ蛋白蓄積が
認められた。
この結果は、以前に報告された研究のデータと一致していたという。

さらに、タウ蛋白の蓄積と臨床症状との関連を検討した。
すると、タウ蛋白蓄積量が多いほど、幻覚や妄想などの精神症状が重くなる
傾向が見られた。

これらを踏まえ、研究グループは「今回、脳内のタウ蛋白蓄積が遅発性
脳障害の精神症状と関連していることを幅広いタイプの頭部外傷例で初めて
示した。さらに、11C-PBB3を用いた脳内のタウ蛋白蓄積の評価は
頭部外傷によって生じた遅発性脳障害の客観的な指標になることも明らかに
した」と結論。
「この成果は、頭部外傷による遅発性脳障害の早期診断・治療につながる
ことが期待される。また認知症分野では、タウ蛋白蓄積をターゲットにした
治療薬の開発が進められている。頭部外傷後の遅発性脳障害の早期診断が
可能となれば、こうした新しい治療法を適用できるかもしれない」と
展望している。

https://kenko100.jp/articles/190905004927/#gsc.tab=0


[関連項目]

・「引退後に深刻な影響も…脳振とう問題 NFLはどう向き合うのか

・「サッカーのヘディングで脳に大きなダメージ

・「ブレット・ファーブが脳障害への恐怖を告白


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芸能人に限らず、歯は命(こんなにも面白い医学の世界)

[こんなにも面白い医学の世界  芸能人に限らず、歯は命]

(レジデントノート  2019年8月号)

1990年代に「芸能人は歯が命」というキャッチコピーの歯磨き粉のCMが
ありましたが、8月1日は「歯が命の日」だそうです。

集中治療室での歯磨きを含む口腔内ケアが、呼吸器合併症を減らし予後を
改善する、という事実にもはや反論する人はいないでしょう。

このほかに、口腔内の衛生は糖尿病や動脈硬化にも深く関係しています。

食事のあと約8時間で,食べカスの中で細菌が増殖してプラーク(歯垢)に
なるといわれています。
つまり歯垢は細菌の塊なのですが、この歯垢が慢性的な炎症を起こし、
サイトカインという炎症物質が誘導されることで血糖を下げるホルモンである
インスリンの働きを阻害します。
そのため血糖が下がりにくくなり、インスリン抵抗性が上がってしまい
糖尿病になりやすくなります。

一方で、2型糖尿病患者は非糖尿病者と比較して、歯周病発症率が2.6 倍
高いことが報告されています。
糖尿病の患者さんは浸透圧利尿のため脱水になり口腔内が乾燥するので、
細菌が増殖しやすい環境をつくってしまいます。

さらに、唾液に含まれる糖分も増えるため、細菌は栄養が豊富な環境で
より一層増殖し、口腔内の炎症が進んで歯周病を発症しやすくなります。

このように糖尿病と歯周病はお互いに悪さをしあい、負のサイクルを
つくり出して症状が悪化していくのです。

その一方で、どちらかを改善することでもう片方も改善されるという報告も
多数あります。

例えば歯周病治療により3〜4カ月後のHbA1c が統計学的に有意に改善
するという結果が報告されています。
糖尿病の予防には運動、生活習慣の是正などがありますが、まずは手軽に
家でできる歯磨きを徹底することからはじめてみるのもいいかもしれません。

糖尿病は昔から現代にいたるまで全世界共通の生活習慣病といえるでしょう。
糖尿病の最古の記録としては古代エジプトのパピルス文書に糖尿病と
思わしき記述があります。

日本人で記録に残っている最初の糖尿病患者は藤原道長であり、織田信長や
明治天皇も糖尿病であったといわれています。

糖尿病の総患者数は現在も増え続け、重要な社会問題です。
糖尿病と歯周病は一見何の関連性もないように見えますが、この2つには
大きな関連性があり、病気を治療するうえで切っても切れない関係に
あります。

(著者:中尾篤典先生/岡山大学医学部 救急医学)

https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758116299.html

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次世代通信規格5Gはベルギーでは導入中止に

[ムクドリが大量死! 次世代通信規格5Gはベルギーでは導入中止に]

(女性自身  2019年8月28日)

「5G」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
現在、スマホなどで使用している第4世代(4G)の電波と比べ、大容量の
データをより速く送受信できる第5世代の移動通信システムのことだ。
次世代高速通信規格として、すでに米国と韓国ではサービス開始。
日本でも来年春から本格的な商用サービスが始まる予定だ。

この5Gの魅力は4Gの100倍という通信速度。
たとえば2時間程度の映画をスマホにダウンロードする場合、現在、5分程度
かかるものが、わずか3秒。
また大量のデータを瞬時に必要とする車の自動運転の精度を高めることも
期待されている。

「メリットばかりが宣伝されている5Gですが、じつは大きな問題が
あります。使用している電波の波長が4Gより短く、電波が短い距離しか
届かない。スマホの電波として使用するには、小型基地アンテナを
20~100メートル置きに設置しないと実用化できません(現在の4Gは
2~3キロに1基)。生活空間のいたるところにアンテナが隙間なく設置
されることになり、つねに電磁波に照射される。人体に与える電磁波の影響は
10倍ともいわれているんです」

そう警鐘を鳴らすのは医療・環境ジャーナリストの船瀬俊介さん。

じつは欧米では、船瀬さんの危惧するような事例が相次いで報告されている。

(1)297羽のムクドリが突然死
昨年10月、オランダ・ハーグで駅前に設置した5Gのアンテナ塔から
実験電波を飛ばしたところ、隣接する公園の木の枝に止まっていたムクドリが
次々に墜落し、297羽が突然死した。
「鳥を解剖したが、伝染病といった疾患は見つからず、5Gのマイクロ波が
鳥たちの心臓を止めたということでしょう」(船瀬さん・以下同)

(2)消防士が頭痛、不眠に
米国サクラメントの消防署では近くに5Gの基地局が設置されて以来、
複数の消防士が頭痛や不眠に悩むようになった。
「彼らは別の消防署に異動したところ、症状が治まったそうです」

(3)ベルギーでは5G導入中止
ベルギーではもともと電磁波に対して厳しい基準が設けられており、
現行のままでは5G導入ができないことから、携帯会社から規制緩和を
求められていたが、環境大臣がその要請を却下。
5G導入は事実上、不可能になった。

新たな電磁波の普及を前に「5G反対同盟」を結成した船瀬さんはこう語る。
「便利になるかもしれないが、健康被害の検証はいまだ不明確。いまの
スマホ機能は4Gで十分使える。拙速に5Gに突き進まず、ベルギーのように
一度立ち止まってみるべきではないでしょうか」

https://news.livedoor.com/article/detail/16992427/

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