ジェット風船で子供の誤飲事故―日本小児科学会

[ジェット風船で子供の誤飲事故―日本小児科学会]

(あなたの健康百科  2012年7月23日)


日本小児科学会は7月20日、公式サイト上に掲載した傷害注意速報で、
ジェット風船の吹き口のプラスチック製パーツを8歳の男の子が誤飲した
事故があったことを明らかにした。

同学会はこうした事例について、「風船遊びをするときは注意しましょう」と
いう指摘では予防できないとし、製品の改善を検討するよう提言している。



<小学生でも誤飲の可能性>
公表された事故報告書では、今年4月、8歳の男児がジェット風船の
プラスチック製パーツを口にくわえて風船を膨らませている最中に、パーツが
脱落。
息を大きく吸い込んだ拍子にパーツが食道に入ってしまったことが報告されて
いる。

ジェット風船は、屋外のイベントで配られていたものという。

男児は不穏状態で救急搬送されたものの、バルーンカテーテル(先端が
風船状になっている中空の管)による摘出術で事なきを得たという。


ジェット風船は1970年代から店頭で販売されており、プロ野球の試合中に
飛ばす応援グッズとしても広く使われている。

2009年の新型インフルエンザ流行期には、飛沫感染の恐れがあるとして
球場でのジェット風船の使用が制限されたこともあった。

また、最近でもゴミが出る、天井に引っ掛かるなどの理由で使用できなく
なっている球場もある。


今回、誤飲事故の原因となったパーツは、乳児でも誤飲する可能性が高い
大きさという。

ただし、パーツの真ん中に穴が開いており、窒息する可能性は低いと分析し、
「乳幼児は必ず誤飲すると言っても過言ではないが、学童(小学生)でも
誤飲は発生する」としている。

一方で、「風船遊びをするときは注意しましょう」との指摘で今回の事故は
予防できないとして、パーツが風船から外れにくい構造を検討する必要が
あると提言している。



http://kenko100.jp/news/2012/07/23/02




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