抱っこひも「スリング」 不自然な姿勢「股関節脱臼」も

[抱っこひも「スリング」 〜ママご注意〜] (北海道新聞 2008年) <「横抱き」 ・・・赤ちゃんに負担> 肩から斜めがけして、赤ちゃんを包む抱っこひも「スリング」。 母親たちに好評だが、最近、子どもの股関節脱臼を誘発する危険性が医師から 指摘されている。 医師団体はメーカー団体と協議し、年内にも対応策をまとめる考えだ。 <不自然な姿勢「股関節脱臼」も> 欧米などで広く使われるスリングは、約6年前日本に紹介された。 長さ約2m、幅1mほどの布に、長さを調節するリングがついている製品が 多い。 子どもに密着できるうえ、母親の肩への負担も少ないことから、人気が 広がった。 普及とともに、専門医でつくる北海道股関節研究会では、股関節脱臼を心配 する声が挙がり始めた。 スリンクをハンモックのようにして子どもを横に寝かせて抱くと、股関節を 閉じ、ひざを伸ばした不自然な状態になりやすいからだ。 札医大整形外科の名越智・准教授は「赤ちゃんはひざを曲げ、またをカエルの ように広げているのが自然な姿勢。これを妨げたり、自由に足を動かせない 状態にすると、股関節脱臼を誘発する恐れがある」と指摘する。 スリングが直接の原因で股関節を脱臼した例は学会などに報告されて いないが、日本小児股関節研究会は2006年から、メーカー11社が加盟する 日本ベビースリング協会(事務局・千葉県柏市)と協議。 年内をめどにスリングの安全対策などを決める。 同協会も生後3カ月ごろまでの赤ちゃんは頭を上にして、股を開かせる 「基本抱き」にするよう注意を呼びかけている。 同協会の藤原真希枝事務局長は「抱き方に疑問があれば、メーカーに問い 合わせて」と話している。No tags for this post.
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