発達障害:どの程度困るか見極めを・・ADHD磯野カツオの場合

[発達障害(6)どの程度困るか 見極めを] (読売新聞  2017年11月1日)(子どもの健康を考える「子なび」) 今回は、発達障害のもう一つのタイプであるADHD(注意欠如・多動症)に ついて、主な診断基準を紹介しましょう。 まず、不注意や多動・衝動性の症状が見られること。 不注意というのは、うっかりミスが多いこと。 多動・衝動性は、落ち着きがなく、思いついたら後先考えずにやってしまう などです。 こうした症状のいくつかが、12歳より前から見られ、様々な場面で生じる。 これらガADHDの「特性」です。 要するに、そそっかしいということです。 加えて、その症状のせいで「対人、学業、職業の機能を妨げたり質を低下 させたりしている明らかな証拠がある」こと。 これは前回の自閉スペクトラム症と同じ。 「生活に支障を来す」ということです。 ADHDの場合も、特性があることに加え、生活に困るということがあって 初めて「ADHD」と診断されるのです。 実はADHDの方が診断は難しい。 なぜかというと、そそっかしい人なんて大勢いるわけです。 先ほどの特性も、誰でも思い当たりますよね。 それによって本人や周囲がどの程度困るか、ということなのです。 典型的なADHDの人のイメージを挙げると、漫画の世界ですが、サザエさんの 弟・磯野カツオ君がそうです。 そそっかしくておっちょこちょい。 でも、「カツオ君はADHDだから、病院に行った方がいいよ」なんて誰も 言いませんよね。 困ってないからです。 もし、そそっかしさがもっと目立つようだと、本人も悩むでしょう。 また、磯野家だからカツオ君も困らないのかもしれません。 お姉さんもそそっかしいので、カツオ君が特別に目立つわけでもありません。 もっと厳格な家庭だったら、カツオ君のそそっかしさを家族が問題視するかも しれません。 ADHDの診断には、誰がどのように困っているかを見極め、慎重な判断が必要 です。
発達障害(6)どの程度困るか 見極めを
   
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