銅の生体内での働きと毒性

[銅]

(Wikipedia)



<生体内での働きと毒性>
動物において銅は必須微量元素の1つであり、ヒト1人当たり100〜150mgの
銅が含まれ主に骨や肝臓に存在する。

銅の役割としては、ヘモグロビンを合成するために不可欠である元素である
ことが知られている。
しかし、ヘモグロビンそのものには銅は存在しない

一方、節足動物や軟体動物において、哺乳類のヘモグロビンに相当する酸素
結合タンパク質であるヘモシアニンの活性中心は銅である。


さらには、スーパーオキシドアニオンを消去するスーパーオキシド
ディスムターゼ、ミトコンドリアにおける呼吸鎖関連酵素のシトクロムc
オキシダーゼ、コラーゲン合成に必須なモノアミンオキシダーゼや
リジルオキシダーゼの活性中心である。


銅が不足することでは、鉄の吸収量が低下し貧血となることや骨異常などが
起こりうる。
鉄吸収量減少の少なくとも一部は、トランスポーターが鉄を細胞に取り込む
際に、銅による還元が必須であることに起因する。

しかし、銅は要求量がそれほど多くなく、食品中に豊富に存在するため
そのようなことは稀である。


反芻動物は銅に対して敏感な性質を持つため、家畜などにおいては銅の不足に
より神経障害や貧血、下痢などが発生することがある。


また、亜鉛の過剰摂取は小腸細胞において金属結合性タンパク質である
メタロチオネインが誘導され、銅がこのタンパク質にトラップされる結果、
銅の摂取が阻害される。


このように、銅は生物の代謝が正常に行われるうえで必須の元素であるが、
過剰摂取すれば金属中毒を引き起こす。
例えば多くの動物にとって慢性的に過剰な銅の摂取は毒性であり、反芻動物
では銅の過多により肝硬変や発育不全、黄疸、などが起こりうる。





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