アルコール依存症治療薬発売へ

[飲酒の欲求 抑える薬発売へ 大塚製薬が国内初  依存症治療に期待]

(徳島新聞  2019年1月9日

大塚製薬(東京)は8日、飲酒の欲求を抑えて「減酒」を促し、アルコール
依存症を治療する新薬の国内での製造販売承認を、同日付で厚生労働省から
取得したと発表した。
近く医療機関向けに販売を始める。
飲酒量を低減させる治療薬の承認は国内初めてで、これまで断酒が中心だった
治療の新たな選択肢として期待される。

新薬は「ナルメフェン」(商品名・セリンクロ錠10mg)で、飲酒の
1~2時間前に服用すると、飲酒の欲求が満たされた時に活性化する神経に
作用し、過度な飲酒を抑える仕組み。
患者の飲酒量を減らす過程を補助することで、患者のストレスを和らげながら
減酒や断酒の達成、その継続を後押しする。

アルコール依存症の治療は、入院や、飲酒時に不快感をもたらす抗酒薬など
での断酒が主流となっている。
一方、患者によっては我慢できずに治療を途中でやめたり、リバウンドしたり
することが課題になっていた。

ナルメフェンはデンマークの製薬大手ルンドベックが開発し、欧州で
2013年に販売を開始。
日本では大塚製薬がルンドベック社と同年、共同開発と商業化で合意し、
国内製造販売の承認を得るため、2015年から臨床試験を行ってきた。

ルンドベックが海外拠点で製造し、大塚製薬が徳島県内の工場で包装、出荷
する。

大塚製薬は「アルコール依存症は健康や仕事、家庭生活に重大な支障をきたす
疾患。新たな選択肢を示して治療に貢献したい」としている。

厚労省によると、2013年の全国調査の結果、治療の必要なアルコール依存症
患者は約109万人いると推計されている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190109-03147233-tokushimav-l36

No tags for this post.
カテゴリー: い依存症, や薬剤・薬学 パーマリンク