世界初、唾液のにおいで口腔がん診断

[世界初、唾液のにおいで口腔がん診断 北九州市立大と九州歯科大開発]

(西日本新聞  2018年12月11日)


北九州市立大と九州歯科大の研究グループは10日、唾液に含まれるにおい成分
から口腔がんを診断する技術を世界で初めて確立したと発表した。
簡易で早期発見が可能な診断方法として期待され、臨床試験を経て、医療現場
での実用化を目指す。

グループによると、初期症状が出にくい舌がんなどの口腔がんは早期発見が
難しく、転移しやすい。
5年以上の生存率は50%以下とされる。
国内の患者は増え続け、2016年は7675人が死亡した。


研究では、唾液のにおいのもととなる12種類の揮発性有機化合物が
 (1)口腔がん患者から検出できる成分
 (2)健康な人から検出できる成分
 (3)両方から検出できるが検出量に大きな差がある成分
の3群に分かれることを特定。
患者12人と健康な8人の唾液を分析したところ、ともに9割以上の確率で判別
できた。

唾液の採取は体への負担が少なく、時間もかからないため、スクリーニングに
効果的という。

将来的には、息を吹きかけるだけでがんの診断ができる計測機器の開発も
可能となる。

研究を主導した同市立大国際環境工学部の李丞祐(リスンウ)教授は「病気が
持つ『におい情報』を明確にできたことが大きい。口腔がんに関係するにおい
成分が特定できたように、肺がんや胃がんのにおいも特定できる可能性が
ある」と話した。



https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181211-00010001-nishinpc-sctch




No tags for this post.
カテゴリー:  口腔がん,   舌がん, き嗅覚,  唾液の働き パーマリンク