緑内障治療薬をまつげ美容に使わない!

[緑内障治療薬をまつげ美容に使わない!]

(家庭の医学  2018年6月15日)


<色素沈着や眼圧低下も>
緑内障治療薬の副作用のひとつに「まつげが伸びる」ことがあります。

この副作用に着目し、緑内障ではないのに、治療薬を使用する人がいる
そうです。
本来の目的以外で薬剤を使用することは、非常に危険です。
決して、そのような使い方はしないでください。


緑内障は、視神経に障害が起こり、視野が狭くなる病気です。
発見が遅れたり、治療を怠ったりすれば、失明に至ることもあります。
視機能を維持するために、眼圧を下げる治療が行われますが、薬物療法として
点眼薬が処方されます。

緑内障治療薬の中には、副作用として、まつげが伸びたり濃くなったりする
ものがあります。


このような副作用の情報がインターネット上などで広がり、本来の目的では
なく美容目的で使用するケースがあるといいます。
たとえば、家族に処方されたものを使用したり、個人輸入で手に入れたり
する人がいるのです。

しかし、健康な人が使えば、危険な面も多くあることを知っておきましょう。
眼圧の低下のほか、目の充血、かゆみなどが起こりえます。
また、液の触れた皮膚に色素が沈着して黒ずむことも知られています。

緑内障の治療薬は、流産や早産、胎児の異常のリスクがあるとされている
ため、妊娠中あるいは妊娠の可能性のある人には、使用が認められて
いません。
気軽に美容目的で使用していたことが、胎児にも影響を与えてしまう危険性も
あるのです。

また、インターネットなどで、海外の製品を購入することはやめましょう。
日本では未承認の薬であったり、なかには、偽造薬であることも考えられ
ます。

病気の治療のために作られた薬を、美容目的に使用するのは別のリスクを負う
ことになるのです。

まつげを増やしたいという安易な気持ちで、緑内障の点眼薬を使うのは決して
しないでください。



(監修:梶田眼科院長 梶田雅義)



https://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/125271/




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