サッカー・ワールドカップと日本人の集中力

[サッカー・ワールドカップと日本人の集中力]


リーマンショック以前、世界ラリー選手権(WRC)に日本のメーカーが複数
参戦していて、日本人ドライーバーも参戦していました。

日本人ドライーバーは練習走行では良いタイムを出せるのに、レースでは
トップドライーバーからどんどん遅れてしまいます。
不思議に思った監督が原因を探った結果、ペースノートの精度が悪いことが
解ったのです。

ペースノートの最初の10分〜15分は精度が高いのに、15分を過ぎると徐々に
精度が落ちることを発見しました。

練習走行では15分以下のコースを使用することが多いので、日本人
ドライーバーも良いタイムを残すことができていました。
一方、本番レースでは30分〜40分のロングコースをもあるため、日本人
ドライーバーの集中力が続かなかったわけです。

そこで、監督はペースノート作成時に15分ごとに休憩を取らせるように
しました。
欧州のトップドライーバーが3回下見をするところ、日本人ドライーバーは
2回しか下見をできなくなったとしまっても、15分ごとに休憩を取った方が
良いと判断したのでした。

その結果、トップドライーバーからの遅れが少なくなって入賞回数が
増えたのでした。



世界ラリー選手権(WRC)にしても、サッカーにしてもラグビーにしても
約45分の試合時間です。
この約45分が欧州人の集中力の持続時間なので、試合時間が約45分に設定
されているのではないかと考えています。



サッカーで日本選手が集中力を発揮するには、10分〜15分ごとに
ポジションを入れ替えて、作戦も変化させる必要があるのではと思います。

2014年ブラジル大会の準決勝でドイツがブラジルに大勝しました。
この時のドイツチームは洗濯機の渦のように、右回り〜左回り〜右回りと
ポジジョンを流動的に移動していました。

この試合は、集中力の続かない日本人に向けたドイツからのプレゼント
メッセージだったのではないでしょうか。

ちなみに、ドイツは決勝のアルゼンチン戦では、全くポジションを入れ替え
ませんでした。



アメリカ発祥のスポーツは、アメフトにしてもベースボールにしても
細切れスポーツです。
または、バスケットのように多くの選手を入れ替えられるスポーツです。

野球が世界的に通用するのは、細切れスポーツだからではないかと思います。
攻撃中は攻撃だけ、守備中は守備だけで、全体にカウンターはありません。
1回の攻撃または守備は10分以内です。
   (1回表裏で20分、9回で180分)
日本人の集中力持続時間以内です。


(横山歯科医院・横山哲郎)


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日本人と欧米人とでは色の感じ方が違うようだ:WRC補助灯開発 


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