人によって色の見え方は違う

[人によって色の見え方は違う]


日本人の赤オプシンの遺伝子を調べてみると、赤オプシンは全部で364個の
アミノ酸からできていますが、180番目のアミノ酸、ここだけが人によって
違っていて、ここが「セリン」というアミノ酸になっている人と「アラニン」
というアミノ酸になっている人がいて、それぞれ78%と22%いることが
わかってきました。

2種類のタンパク質に光を当てると、これらは最大吸収波長が60ナノメートル
違うことがわかってきました。

赤い光を当てた時に、普通の赤色であると認識するか、ちょっと暗い赤色で
あると認識するか、が違うことがわかってきました。


ひとつの哲学の問題が解けたわけです。
私が見ているものとあなたが見ているものは同じだとうか。
アリストテレス以来の大きな哲学の問題だったわけです。

答えはノーです。

持っている遺伝子によって、見ているものは人によって違うらしい。
それは、皆さんの持っている遺伝子から作られた、タンパク質の性質の違いに
よって説明できることがわかってきました。


<出典・引用>
「生命に仕組まれた遺伝子のいたずら」


(横山歯科医院・横山哲郎)




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