副鼻腔真菌症〜本当は怖い鼻風邪

最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学 『本当は怖い鼻風邪〜悪魔が住む洞窟〜』 S・Fさん(女性)/52歳(発症当時)  主婦 商店街の一角で、小さな文具店を営むS・Fさん。 ここ数日、やけに鼻水が出るのが気になっていました。 それは黄緑色の鼻水で、しかも不思議なことに右の鼻からしか出てこないの です。 鼻水ぐらい・・・と、特に気にすることもなかった彼女ですが、その後も 更なる異変が襲います。 <症状> (1)鼻水(右の鼻のみ) (2)鼻づまり(右の鼻のみ) (3)右頬に鈍い痛み (4)右目の痛み (5)右目が開かない <病名>副鼻腔真菌症 <なぜ、鼻風邪から副鼻腔真菌症に?> 「副鼻腔真菌症」とは、真菌、いわゆる「カビ」が、鼻の奥に広がる副鼻腔と いう空洞に住み着くことで様々な症状を引き起こす病。 原因となるカビの中でも、最も多いのがアスペルギルスです。 このカビは、家の中の暗く湿った場所など、どこにでもいる、ごく普通のカビ です。 築30年、S・Fさんの文具店は、暗くて風通しが悪く、カビが生息するには 絶好の環境。 しかも、掃除嫌いのため、カビの栄養源となるホコリやゴミが溜まり、カビが 大増殖。 1日中、店の中にいたS・Fさんは、大量のカビの胞子を吸い続けていたの です。 鼻から体内に入った胞子は、鼻の奥に広がる右側の副鼻腔に入り込みました。 実はこの副鼻腔、温度と湿度が常に一定なため、カビが繁殖するのに最適な 場所。 そのため、S・Fさんの副鼻腔内では、恐ろしいことが起き始めます。 なんと、カビが発芽し、どんどん増殖していったのです。 右の鼻にだけ起きた、あの鼻水、鼻づまり、頬の痛み。 それは、いずれも右側の副鼻腔で生えたカビが原因で起きた症状でした。 しかし、通常の副鼻腔真菌症の場合、症状がこれ以上、悪化することは ほとんどありません。 では何故、S・Fさんは失明にまで至ってしまったのでしょうか? そこには、彼女自身も気づいていなかった、もう1つの病の存在があり ました。 それは・・・糖尿病。 S・Fさんは知らず知らずのうちに、糖尿病を患っていたのです。 彼女のような糖尿病の患者が副鼻腔真菌症にかかってしまうと、免疫力が弱い ため、カビはますます増殖。 勢力を拡大し、目の神経まで冒されることがあるのです。 副鼻腔真菌症は、初期の段階で治療を行えば、ほとんどの場合は完治します。 しかし、逆に目の神経にまで至ると治療は非常に困難。 最悪の場合、カビが眼を通って脳にまで到達し、死に至ることもあるのです。 http://asahi.co.jp/hospital/              No tags for this post.
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