亜急性硬化性前脳炎とは

[亜急性硬化性全脳炎]

(Wikipedia)


亜急性硬化性全脳炎は小児の重症な進行性中枢神経疾患で、遅発性ウイルス
感染症の1つ。
9割以上が14歳以下で発症する。

麻疹の既往が90%、ワクチン接種が5%に先行する。

2007年の研究では、ワクチンによる発症は否定され、妊娠中の母親の麻疹
罹患によるものもごく稀と報告され、予防接種が強く推奨されている。

潜伏期間は2〜10年、発生頻度は10万に1.7人程度である。


性格変化、知能低下、不随意運動、けいれん、起立歩行障害などで発病する。
発病後数年以内に死亡する。
脳脊髄液の麻疹ウイルス抗体が増加する。

インターフェロン治療、けいれん治療、理学療法などが行われるが、根治的な
治療はない。


1969年に感染組織から麻疹ウイルスの培養に成功した。
変異した麻疹ウイルスが病原体で、細胞外で示すウイルス形態(ビリオン)に
なれず、細胞外では感染力が弱いことが明らかになった。



<感染メカニズムの概略>
この疾患では、Biken株の培養条件と同様に、神経系でも隣接する細胞と融合
して、ウイルスが移動し感染範囲を拡大すると考えられている。

対して通常のウイルスは、ビリオンの形態に変化して細胞外にて拡散する
ため、急速に感染範囲を拡大する。







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