19世紀の「ディケンズ病」が再燃、猩紅熱などの患者急増 英

[19世紀の「ディケンズ病」が再燃、猩紅熱などの患者急増 英]

(CNN  2019年2月4日)

(ロンドン CNN) 
英国で19世紀から20世紀初頭にかけて流行した猩紅熱や栄養不良など
「ディケンズ病」と呼ばれる疾病が再燃し、患者数が急増している。

専門家が英国民保健サービス(NHS)の統計をもとにまとめた調査によると、
2010年以来、猩紅熱や栄養不良、百日咳、痛風のために病院を受診した
患者は、年間3000人(52%)のペースで増加した。

1900年代初頭に乳幼児の死亡の筆頭原因だった猩紅熱については、
2010~2011年にかけて429人だった患者数が、2017~2018年にかけては
1321人と208%増加した。

百日咳は、1950年代に英全土で予防接種を推進した結果、英国ではほぼ根絶
されたはずだったが、患者数は2010~2018年にかけて59%増となった。

同じ期間に栄養不良の患者は54%、痛風の患者は38%、それぞれ増えて
いる。

今回の調査結果を発表した野党労働党は、こうした疾患が増えているのは
緊縮策が原因だとして政府を非難した。
労働党の影の内閣保健相、ジョナサン・アシュワース議員は、「緊縮策の
ために我々の社会が病んでいる」「これは貧者が若くして死亡するという
ことだ」と強調する。

英看護協会の専門家ヘレン・ドノバン氏も、緊縮策の影響で検査や予防対策
などの予算が削減されたと述べ、「過去のものと思われていた疾患は今後も
見過ごされ、国民が危険にさらされる」と指摘。
「我々は、健康の不平等拡大が国土を荒廃させる国家非常事態に直面して
いる」と危機感を募らせている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190204-35132225-cnn-int
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