カボチャなどウリ科の野菜、苦味に注意 食中毒で脱毛

[カボチャなどウリ科の野菜、苦味に注意 食中毒で脱毛 初の症例報告]

(AFPBB News  2018年5月26日)

(発信地:パリ/フランス)

【5月26日 AFP】
苦みのあるカボチャなどのウリ科植物は強い毒性を持っていることがあり、
脱毛症の原因にもなり得るとする論文が米国医師会(AMA)の雑誌「JAMA
皮膚科学」の2018年5月号に掲載された。

論文では、苦いカボチャを食べた女性2人が食中毒になり、その後、体毛が
抜けた症例が報告されている。


フランスの皮膚科医フィリップ・アスリー氏は、特異な2つの症例を報告し、
ありふれた植物が持つ毒性と、脱毛症の間に存在するこれまで知られて
いなかった関係を明らかにした。

1人目の患者はフランスの女性で、苦みのあるカボチャスープを食べた直後に
吐き気を覚えて嘔吐と下痢が1日程度続き、1週間後に頭髪と陰毛が抜け
始めた。
アスリー氏の論文によれば、女性の家族も同じ食事を取ったが、女性より
少ない量のスープしか飲んでおらず、食中毒の症状は出たものの脱毛症には
至らなかったという。

2人目の患者も女性で、ウリ科の野菜が入っている食事をしたところ、激しい
嘔吐を伴う食中毒の症状が出た。
一緒に食事をしていた人たちはこの野菜が苦かったため、この野菜を
食べなかった。
この女性は約3週間後に頭髪がかなり抜け落ち、脇や陰部も重度の脱毛症状を
起こした。

ウリ科の植物の食中毒で脱毛が確認されたのは、これらの事例が初めて。


ウリ科の植物は、有毒で苦みのあるククルビタシンという成分を含んでいる
場合がある。
この苦みはウリ科の栽培植物では品種改良によって取り除かれているが、
昆虫によって栽培品種が他花受粉し、野生や観賞用の植物と交雑することが
ある。

アスリー氏はAFPに対し「ウリ科の苦みは一種の警告だと受け止めるべきだ」
として、「子どもに残さず食べるよう強いるべきではない」と述べた。


アスリー氏によれば、3年前にドイツでズッキーニが入ったシチューを食べた
ことによるククルビタシン中毒で1人が死亡している。



http://www.afpbb.com/articles/-/3176107?cx_part=top_category&cx_position=3




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