コルヒチンとは

[コルヒチン]

(Wikipedia)


コルヒチンとはユリ科のイヌサフランの種子や球根に含まれるアルカロイドで
ある。

リウマチや痛風の治療に用いられてきたが、毒性も強く下痢や嘔吐などの
副作用を伴う。
現在は主に痛風に用いられる。


また種なしスイカの作出にも用いられる。


イヌサフランはシチリア出身のローマ帝国の医者ペダニウス・
ディオスコリデスの『デ・マテリア・メディカ』(『薬物誌』)において
痛風に効くと記載されている。

その有効成分であるコルヒチンは、1820年にフランスの化学者P・S・
ペルティエとJ・キャベントンによって初めて分離され、のちにアルカロイド
としての構造が明らかにされた。



<医薬品としての利用>
日本での厚生労働省認可の適応は「痛風発作の緩解および予防」のみである。
痛風発作の発現後、服用開始が早いほど効果的である。
予防投与では、発作が予感されるかなりの初期でないと効き目が少ないのが
特徴であり、痛風発作以外への鎮痛・消炎作用はほとんど認められない。

長期にわたる(予防投与も含めて)服用は副作用発現の可能性が高くなる
ので、医師(できれば専門医)に受診しながらの服用が重要である。

副作用には胃腸の不快感や好中球減少症等があり。投与量過多により
骨髄抑制、貧血を起こすことがある。


他に適応外で家族性地中海熱、アミロイドーシス、強皮症、ベーチェット病
等に用いられる。



<染色体の倍加(染色体異常)を誘発する作用>
コルヒチンは植物の細胞分裂時に、染色体の倍加(染色体異常)を誘発する
作用がある。
これを利用して種なしスイカ、あるいはその他の育種のための四倍体や
倍化半数体の作出にも用いられる。
また、細胞分裂を阻害し、細胞分裂中期で分裂を停止させる性質を利用して
核型の診断にも用いる。




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