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「噛ミング30」運動(カミングサンマル運動)

(産経新聞 2009年9月11日)
噛んで噛んでカメより長寿!? 高齢者の窒息事故予防にも」


ハンバーガーやスパゲティなど軟らかい食べ物が好まれる中、「噛む力」が注目されている。
よく噛んで食べる習慣は、肥満の解消や高齢者の窒息事故の予防につながるだけでなく、
最新の研究では健康余命との関係も明らかになってきた。
厚生労働省の検討会も「噛ミング30」(カミングサンマル)運動を唱し、
ひと口30回噛むことを呼びかけている。
(中曽根聖子)


<健康余命延びる>
ふだんの食事で「さきいか」や「たくあん」など硬いものを噛める人ほど、
自立して元気に生きられる健康余命が長い。
日本大学が全国の高齢者約5,000人を対象にした大規模調査(代表・斎藤安彦教授)で、
こんな実態が明らかになった。 

平成11年から調査を担当する同大松戸歯学部の那須郁夫教授は、
噛み切れる食品の種類を聞き、硬い順に咀嚼能力を5から1までに分類。
さらに、「さきいか」など何でも噛める咀嚼能力5の人と、4以下に分けて追跡調査を行い、
噛む力と健康余命との関係を分析した。

その結果、65 歳の時点で咀嚼能力5の人は、4以下の人より、健康余命が2.8年も長く、
各年代で差があることが分かった。
那須教授は「咀嚼能力の高い人は、肉・魚から野菜までいろいろな食品をバランスよく
食べられるので、十分な栄養とカロリーを摂取できるのでは」と推測する。

よく噛んで食べることは食事の基本だ。
噛むことで唾液の分泌が促進され消化・吸収を助けるだけでなく、
脳の満腹中枢を刺激し食べ過ぎや肥満の予防にもつながる。
しかし、ハンバーガーやスパゲティ、プリンなど食卓に軟らかい食べ物が増え、
現代人の咀嚼回数は戦前に比べて半分に減ったといわれる。



<ひと口30回目標>
こうした実態を踏まえ、厚労省の「歯科保健と食育のあり方に関する検討会」は7月、
ひと口30回噛むことを目標にした「噛ミング30」運動を提唱。
健康余命を延ばすには子供から高齢者まで、「噛むことを通した食育を推進することが重要」
との報告書をまとめた。
座長を務めた昭和大学歯学部の向井美恵教授は、「子供の頃から噛む習慣を続けることで、
味や香りなど五感で楽しむ食べ方を身につけてほしい。食品の窒息事故を減らすことにも
つながる」と指摘。
軟食傾向が進む中、「ひと口30回噛める程度の硬めの食事を心掛け、
いつもより5回多く噛んでみて。よく噛めたらカレンダーなどに印をつけ、
少しずつ増やしてほしい」とアドバイスする。
那須教授も「日ごろから酢豚など噛みごたえのあるメニューを意識して取り入れ、
歯やアゴの負担を増やしてみては」と話している。



<食べ物による窒息死 増加傾向>
厚生労働省の人口動態調査によると、食べ物による窒息死者数は平成7年の約3,800人から
増加傾向が続き、18年には約4,400人に上った。
年齢別にみると、65歳以上の高齢者が大半だった。
厚労省の研究班が昨年、全国の救急救命センターや政令指定市の消防本部を対象に
事故事例を調べたところ、原因となった食品はもちや米飯、パン、すしなど
穀類が最も多かった。
あめや団子といった菓子類、魚介類が続き、ほかにも果実、肉類など多岐にわたっていた。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090911-00000562-san-soci  


 

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