YOKOYAMA DENTAL OFFICE
口腔機能サポートと噛み合わせ治療で歯科予防  横山歯科医院
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[ハイなジーンのための免疫学<IgA抗体=IgA免疫グロブリン>]

前回の「抗体」の話のつづきです。
抗体=空母艦載機の中で量的に多いのが「IgA抗体」です。
「IgA抗体」は主に消化管周囲を守備範囲としています。
消化管は面積が大きく、敵にとって侵入しやすい狙い目でもあるため、必然的に
「IgA抗体」も多く用意する必要があります。
口腔も「IgA抗体」で守られていて、唾液に多く含まれています。

「ワクチン」の多くは、この第2部隊である海軍を増強することで効果を発揮します。
Bリンパ球=空母は、最初に敵を発見した時よりも2回目に遭遇した時の方が
強い攻撃が可能です。
Bリンパ球=空母は敵に遭遇すると、自分自身を分裂増殖することが可能ですが、
2回目の時にはより素早くより多く分裂増殖できます。
それは、敵を覚えている「メモリーBリンパ球」が存在するからです。
さらにBリンパ球=空母は、2回目の対戦の際には、より多くの抗体=空母艦載機を
より素早く製造できます。
ワクチンは弱毒化した、或いは無毒化した敵を注射などで体内に入れることです。
ワクチンを認識したBリンパ球=空母が1回目の戦いに簡単に勝利します。
そして敵を覚えている「メモリーBリンパ球」が存在するようになります。
第2回戦は本当の感染ですが、「メモリーBリンパ球」のお陰でより強力に戦えるので、
有利に戦いを進め、勝利する確率が高くなります。
つまり、症状が出ないか、軽症で済むようになります。

IDSC国立感染症研究所感染症情報センターのHPによりますと、
   「ポリオ(急性灰白髄炎)」とは、ポリオウイルスの中枢神経感染により生ずる
   四肢の急性弛緩性麻痺 を典型的な症状とする疾患であり、かつては小児に
   多発したところから「小児麻痺」ともよばれていた。
   ポリオに対する有効な治療法はない。
   ワクチン接種によってポリウイルスの感染を予防する事が最も重要である。
   ポリオワクチンには、経口生ポリオワクチン(OPV)と不活化ポリオワクチン
   (IPV-注射による接種)がある。
   経口生ポリオワクチンはポリオウイルスに対する血清中の中和抗体(IgG抗体)、
   腸管内の「分泌型IgA」とも上昇するため感染予防効果は効果は絶大である。
   しかし生ワクチンであるところより、ワクチン株によるポリオ様の麻痺が
   発生する可能性がきわめて稀ながらある。
   不活化ポリオワクチンは不活化ワクチンであるため麻痺症状が現れることは
   ない。
   しかし、ポリオウイルスに対する血清中の抗体は上昇するものの腸管内での
   「分泌型IgA抗体」は上昇しないため、経口感染して腸管で増殖する
   ポリオに対しての局所での免疫は不十分となりやすい。

「IgA抗体」も第2部隊=海軍所属のBリンパ球=空母が分泌するのですが、
配属先が第1部隊のサポート=消化管直下ですので、より敵と遭遇する機会が多い
抗体です。
「IgA抗体」で敵を食い止められれば、血液免疫の「IgG抗体」の出番はありません。


よく噛む」ということは、唾液がより多く分泌され、唾液中に含まれる
「IgA抗体」も多く分泌されます。
また、噛むことによって腸の蠕動運動が誘発されるように、腸管の「IgA抗体」も
多く分泌されるようになると考えられています。

食後にトイレに行きたくなるのは、噛むことによって腸の蠕動運動が促進される
ためです。
子どもの中には、食べ始めたと同時にトイレに行きたがる児もいます。
行儀上では問題となりますが、生理的には仕方がないことでもあります。

この生理現象を利用した治療法が書籍「謎解き口腔機能学」の中で紹介されています。
   ある産婦人科病棟での話です。
   腰痛麻酔で帝王切開をした場合、麻酔が切れて腸が動き出さないと経口摂取
   できません。
   腸が動き出したサインはガスが出ることです。
   従来は平均47時間でした。
   食事の時間帯にガムを噛んでもらうようにしたところ、13時間短縮して
   平均34時間になったそうです。

「よく噛む」ということは、食中毒予防に有効だろうと考えられています。
居酒屋に入って、冷や奴に刺し身3点盛りではなくて、あたりめをよく噛んで
唾液を出し、腸を刺激するのが理想なのでしょう。
しかし、これからの夏、あまり現実的な提案ではありません。
居酒屋への道すがら、シュガーレスガムを噛みましょう・・・の方がまだ現実的な
提案でしょうか。

(横山歯科医院 2009年6月22日)


 

[「謎の食中毒」増殖中・・・短時間で発症・回復、年間100件超]
(読売新聞 2009年6月22日)

食後短時間で一過性の下痢や嘔吐の症状を呈し、原因物質が特定できない食中毒が
ここ数年、首都圏や瀬戸内海沿岸、北陸地方などで相次ぎ、地元の保健所が
「再発防止策の取りようがない」と対応に苦慮している。
関係自治体は「広範囲で発生している」として全国規模の調査を国に要請。
厚生労働省が国立機関に研究分析を依頼し、事例収集を進めている。

厚労省などによると、原因物質が特定できない食中毒には、
 (1)主症状が下痢や嘔吐
 (2)食後、発症まで平均4、5時間程度と短い
 (3)軽症で回復も早い
という共通点がある。
保健所などが残飯や吐しゃ物を検査しても原因となる細菌や毒素などが検出されず、
原因が特定されていない。
食中毒と断定されるには至らなかった有症苦情事案にも同様ケースがあるという。

岡山県の倉敷市保健所が中心となり、昨夏、瀬戸内海沿岸27府県市に、原因不明の
食中毒や苦情事案についてアンケートをしたところ、回答した21自治体のうち
20自治体が「あり」とした。
06年度29件、07年度87件、08年度は夏までで32件。
2年半の合計では広島県51件、兵庫県27件などが多かった。
さらに同保健所が今年初め、瀬戸内地区を除いた全国の都道府県や政令市など
97自治体に聞いた結果、回答した70自治体のうち54自治体が「あり」とした。
集計すると、04年度27件、05年度40件、06年度71件、07年度89件と増え、
08年度は112件に。
地域別の最近3年間の合計では、東京都52件、千葉県41件、福井県33件などが
多かった。

調査を担当する同保健所の吉岡明彦参事は「患者数は1件につき数人から数十人。
年間数百人以上になるのでは」と指摘。
「既に知られている細菌は体内に入って増殖するまでの時間がもう少し長い。
未知の物質が原因の可能性がある」として調査を継続する予定だ。

ここ2年間で約10件の同様事案が発生した石川県なども昨年末に厚労省に
原因の特定を要請。
今年2月の首都圏の自治体担当者会議でも話題に上ったという。

現在では主要な食中毒の原因物質も、過去にさかのぼると「原因不明」とされた
時代がある。
昨年の食中毒のうち患者数が最も多いノロウイルスも、遺伝子検査が確立し、
国が原因物質に追加したのは1997年のことだった。

厚労省から要請を受け、自治体への助言に取り組む国立医薬品食品衛生研究所の
小西良子・衛生微生物部長は「各地の事例が同一現象とはまだ言えない。
さらに事例を収集・解析する必要がある」と話す。
厚労省は「近年まれにみる発見につながる可能性もあるが、まだ情報不足」とする。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090622-00000641-yom-soci
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20090622-567-OYT1T00641.html  




 

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