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増える環境過敏症(2)超低周波音の対策遅れ
        

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[増える環境過敏症(2)超低周波音の対策遅れ]    

(読売新聞2011年9月9日)


緑豊かな静岡県南伊豆町の山間に、木工業の沼田松雄さん(63)が5年がかりで妻(52)と
一緒に建てた自宅兼作業場がある。

正面の山の頂に目をやると巨大な発電用の風車が「ゴーッ」と音をたてて回る。
直線で440メートルの距離だ。
周辺にはさらに16基の風車があり、これらの風切り音の一部も、山間を抜けて耳に届く。
だが、問題なのは耳障りな騒音よりもむしろ、聞こえない超低周波音だった。


民間業者が風車を建設したのは2009年のことだ。
同年11月末に試運転が始まると、風車から数百メートルの距離に住む人たちに体調不良が表れた。
沼田さんと妻は同年12月以降、めまいが頻繁になり、耳の痛み、首や肩の張り、胸や背中の
圧迫感、不眠、高血圧などに見舞われた。

翌年3月、「体が持たない」と、20キロ・メートル離れた所に家を借りた。
風車から遠ざかったためか体の不調が消えた。
今は日中、自宅兼作業場で仕事をし、夕方には借家に戻る。

沼田さんは「国が推し進める『エコ』な発電で、なぜ我々の健康や生活が脅かされなければ
ならないのか」と憤る。


夫婦の体調不良を、成蹊大理工学部非常勤講師の岡田健さんは「風車が風を切る時に発生する
超低周波音と空気流の影響」とみる。

超低周波音の健康への影響は30年以上前から知られていた。
川島播磨重工業(現IHI)に長く勤務した岡田さんは、工場や空港の周辺住民から寄せられる
動悸やめまい、頭痛などの苦情に対応し、工場のボイラーやコンプレッサー、航空機エンジン
など、音の発生源の改良を手がけてきた。
「消音装置などで超低周波音を減らすと、途端に症状が改善し、苦情が減ることが分かった」
という。


低周波音問題(超低周波音含む)を巡っては、環境省が2004年、影響の有無を判断する目安と
なる値「参照値」を公表した。
家庭でのヒートポンプ給湯器の普及などに伴い、周辺で低周波音の苦情が相次いだからだ。

ところが、「一部の音響専門家らが値を決めたため、耳に聞こえない音波は考慮されず、
参照値以下の超低周波音に健康影響はないと切り捨てられた」と岡田さんは指摘する。

この解釈が風車の問題でも用いられ、被害の軽視につながっているという。


健康被害の訴えは、風車が立ち並ぶ同県東伊豆町や愛知県豊橋市などでも相次ぐ。
環境省は昨年度から、風車の低周波音の影響調査を始めたが、住民の声をきちんと受け止め、
民家に近い風車は回転数を落とすなど、早急な対策が必要だ。





<超低周波音>
周波数20ヘルツ以下の聞こえない音。
風車では、羽根(ブレード)による空気の切り裂きや、羽根の表面の乱気流で生じ、微細な
空気振動として伝わる。





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