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[癌(がん)研究所長が教職員に携帯電話の使用制限を警告]
(HealthDay News 2008年7月24日)
米ピッツバーグ大学癌研究所(ペンシルベニア州)の教職員に対し、研究所長名で「携帯電話の
使用は癌リスクがあるため制限するように」との前例のない警告が発令された。
AP通信によると、この警告は未公表の初期データに基づくものだが、同研究所長のRonald
Herberman博士は「科学的に明確な答えを得るまでには時間がかかりすぎるため、自分の身を
守るためには今すぐ行動をとる必要がある」と述べているという。
約3,000人の教職員に回覧されたメモによると、成人は携帯電話を頭部に近づけることを避け、
スピーカーフォンやワイヤレスヘッドフォンを使用する方がよいという。
同氏はこのほか、公共の場での携帯電話の使用は、周囲の人を電磁場に曝露させることに
なるため避けるよう勧告している。
小児の場合は脳がまだ発達段階にあるため、緊急時以外は携帯電話を使用するべきではないと
している。
Herberman氏が取り上げているのは、“Interphone”と呼ばれるヨーロッパを中心とした
13カ国による研究プロジェクトの未公表データ。
同プロジェクトでは、約5,000例の脳腫瘍患者に関する研究結果が明らかになっている。
しかし、プロジェクトに参加していない米国学術研究会議(NRC)は、このプロジェクトに
ついて、「すでに脳腫瘍を発症した患者を対象に、携帯電話の使用について質問したもので
ある」として批判している。
携帯電話の問題に関しては、2006年に使用者42万人を追跡したデンマークでの大規模研究
結果が、米医学誌「Journal of the National Cancer Institute」に掲載されたが、この研究では
被験者に癌リスクの増大は認められなかったとAP通信は報じている。
http://www.healthdayjapan.com/