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[色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法]
(出典 http://www.nig.ac.jp/color/)
<はじめに>
日本人男性の5%(約300万人)、白人男性の約8%は、赤や緑の混じった
特定の範囲の色について、差を感じにくいという視覚特性を持っています。
これはこれまで「赤緑色盲、赤緑色弱」もしくは単に「色盲」「色弱」と
呼ばれていたものですが、このホームページでは「色盲」という言葉に統一して
記します。
(色盲という言葉を選んだ理由については、ここをご覧下さい)
その頻度はAB型の血液型の人よりも多いくらいで(AB型は日本人で10%、
アメリカだと3%)、いかに多くの人が色盲であるかがわかるかと思います。
最近はカラー印刷技術の発達やパソコン、インターネットの普及によって、
カラフルな情報発信が可能になり、使用している色そのものに重要な情報が
含まれているケースが多くなりました。
色盲の人々は皆さんの発信する情報を十分に理解することができているので
しょうか。
このホームページでは、色盲の人にも十分情報を理解してもらうために
どのような色遣いが適当でどのような工夫が必要であるかについて御紹介します。
<ユニバーサルデザインにおける色覚バリアフリーへの提言>
平成12年版総務省編『障害者白書』によると、各種の障害を持つ人の数は
下記のようになっています。
・聴覚言語障害: 37万人
・視覚障害 : 31万人
・肢体不自由 :170万人
・内部障害 : 64万人
「色覚障害」とも呼ばれる「色盲」は黄色人種では男性の20人に1人(5%)、
女性の500人に1人(0.2%)に見られます。
(白人では男性の8%、黒人では男性の4%)
上記調査同時期の日本人男性人口は6,111万人、女性は6,359万人(平成8年10月現在)
ですから、色盲の人は約318万人となり、身体障害者の総計を越える数となっています。
色盲は世界的にはAB型の血液型の頻度に匹敵し、極めてありふれた存在なのです。
小中学校の40人学級(男子20人)の各クラスに必ず1人、男女100人の講演会場では、
2〜3人の色盲の聴衆がいるという計算になります。
社会的な差別や偏見といった過去の経緯から自分が色盲であることを隠す人が
多いことや、色盲であっても実際にはかなりの色を不自由なく見分けられることから、
これまで色盲の人が色に関する不便を積極的に訴えることは少なかったと言えます。
そのため、色盲がこのようにありふれた現象であるにもかかわらずバリアフリー対策の
対象となっている他の障害に比べ、色覚に関するバリアフリー対策の意識は
高いとは言えません。
印刷技術の発達やインターネットの普及で、我々の身近なところで色の違いによって
重要な情報を判断しなければならない機会が急激に増えてきています。
学術研究発表の場では十分な議論を行なうためにさまざまな情報を
正確に伝達することが求められ、商業デザインの場では商品やサービスの情報が
より多くの人に確実に伝わることが求められています。
そのような立場の方々に色覚バリアフリーについて理解と共感をいただき、
誰にでもわかりやすいユニバーサルな色彩表現が広まっていくことを望んでおります。
<色盲とは>
人間の目の網膜には3種類の錐体細胞があり、それぞれ赤、緑、青を感じる
視物質を持っています。
このうちどれかの機能が損なわれた状態が色盲です。
<眼の構造>
1種類の錐体細胞が失われたり(いわゆる色盲)、3種類のうちの1種類の
感度曲線がずれて他のと近づいてしまったりすると(いわゆる色弱)、
残った錐体細胞の出力の差を利用して大半の色は見分けることができますが、
特定の範囲の色については差を感じにくくなります。
色盲の人の大多数は、赤感受性の視物質の遺伝子に変異を生じた「第1色盲」
(色盲全体の約25%)か、緑感受性の視物質の遺伝子に変異を生じた
「第2色盲」(色盲全体の約75%)です。
赤と緑の視物質は感度曲線の重複が大きいのでどちらが失われても似た症状に
なりますので、赤〜緑の波長域で色の差を感じにくくなるため「赤緑色盲」と
総称されています。
また赤と緑の視物質遺伝子はどちらもX染色体に載っているため「伴性劣性遺伝」の
遺伝形式となり、症状は圧倒的に男性に多くなります。
<色盲のメカニズム>
青感受性の視物質の遺伝子に変異を生じた「第3色盲」は色盲全体の約0.02%と希で、
黄〜青の波長域で色の差を感じにくくなるため「青黄色盲」と呼ばれています。
2つ以上の視物質に変異を生じた人も存在し、そのような場合は色を見分けることが
できないので、「全色盲」と呼ばれています。「全色盲」も「第3色盲」同様に希です。
<色盲の人にはどのように色が見えるのか?>
続きは、
http://www.nig.ac.jp/color/
<コメント>
このサイトを見るまでカラーブラインドネスの人がどのように色が見えているのか
わかりませんでした。
世の中に「色盲の人にはどのように色が見えるのか?」を伝えた画期的なサイトです。
母親の親友の息子が「赤緑色盲」です。
幼稚園から小学校低学年にかけて何度か遊んだことがありますが、遊ぶ前に
お袋が失礼のないように注意するのです。
子どもに失礼のないような配慮を求められても難しいもので、色の話をしないように
しよう等と考えているうちにぎこちなくなって、結局打ち解けられませんでした。
子ども同士は多少失礼なことがあっても、まず仲良くなることが重要だと、
後になって思いました。
その彼は、今、小学校の教壇に立っています。
カラーブラインドネスの人の個人のHPを見ると、眼科医に相談したら、
逆にどうなふうに見えるのか質問されて、気分を害した等の記載があります。
これはある意味、仕方のない部分もあります。
つい最近まで、医学界に色盲や色弱の人はいなかったのですから。
研究は進まない、解説書はない、だからアドバイスできる医師がいないのは
当然の結果でした。
研究が遅れている分野に「吃音(きつおん)(どもり)」がありますが、
現在、関連の学会での研究発表の半分以上が自身が吃音の研究者です。
吃音にしろカラーブラインドネスにしろ、研究者自身が、あるいはその親兄弟が
当該者であれば熱意が違いますから研究も前進することでしょう。
「サルの色覚異常、遺伝子注入で治癒」という段階なので、近い将来
ヒトでも臨床試験が行われることでしょう。
(横山歯科医院)
<関連項目>
「ゲームユーザーが、色覚異常用パッチを求める署名運動を開始」
「青色照明効果はホンモノか 事故・犯罪・・・確かに数字は減少」
「サルの色覚異常、遺伝子注入で治癒」
「日本人と欧米人とでは色の感じ方が違うようだ」
「人によって色の見え方は違う」
「色覚障害 模擬製品で実感」
「カラーブラインドネス:誤解多い色覚異常」
「色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法」
「なぜ<色盲>なのか?」
「4色型色覚」 「5色型色覚」
「色覚異常遺伝子の研究」(滋賀医科大学眼科学講座と生化学講座の共同研究)