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[鶴見大学と再生医療推進機構、「歯髄細胞バンク事業」を本格始動](NIKKEI NET プレスリリース 2009年10月13日)<年間約1,000万本廃棄される抜去歯を用いたプロジェクトの将来構想><再生医療発展に向けた歯科界が果たす役割>現在、再生医療技術は凄まじい進歩を遂げており、一方でその実用化には再生医療を安全に効率良く行うための適切な細胞の選択が求められております。鶴見大学歯学部、および岐阜大学におけるこれまでの一連の研究から、歯科医療施設で医療廃棄物として処理される「親知らず」や、幼児期に役目を終える「乳歯」に含まれた歯髄細胞が再生医療の早期実現に極めて理想的な細胞であることを明らかにしてきました。これらの研究成果をもとに、鶴見大学歯学部の斎藤一郎教授・病院長は、株式会社再生医療推進機構(本社:東京都中央区 代表取締役 大友宏一)との産学連携で、このほど大規模な「歯髄細胞バンク事業」を本格始動致します。<1>歯髄細胞バンクの有用性について歯髄細胞は、 (1)胚性幹細胞(ES細胞)のような倫理的問題もないこと (2)骨髄細胞のような採取時の外科処置も不要 (3)出産時にしか採取できない臍帯血(年間出産数約100万人)と比べ、歯科治療に伴い 本来廃棄してしまう抜去歯数(親知らずや乳歯の総数)は年間1,000万本以上と 推測され、臍帯血の10倍以上の採取チャンスがあります。抜去歯に含まれる歯髄細胞は増殖能力が高く、再生医療に必要な細胞数が十分得られることや、細胞の老化や染色体の異常が極めて少ないことから、他の細胞と比較して理想的な細胞ソースであると結論付けました。これまでの研究で、歯髄細胞から再生可能な組織は骨、神経、歯牙組織などであることが明らかにされております。一方、株式会社再生医療推進機構の技術顧問である岐阜大学組織・器官形成分野の手塚建一准教授らは、同大学口腔病態学分野とともに、歯髄細胞が歯牙という硬組織に保護されているため外的刺激を受けにくい環境にあることに注目しました。そして、歯髄細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)の樹立に成功し、その作製効率が皮膚細胞と同等かそれ以上であることを見出しました。その結果、将来、歯髄細胞はiPS細胞、いわゆる万能細胞として様々な治療に応用できることが期待されております。[細胞バンクに適した細胞ソースとは?] ・低侵襲に採取できること→歯髄細胞→容易に採取可能 ・取チャンスが多いこと→歯髄細胞→性別・年齢問わず採取可能 ・細胞増殖能力が高いこと→歯髄細胞→細胞増殖能力が極めて高い ・遺伝子損傷が少ないこと→歯髄細胞→遺伝子損傷が少ない<2>当プロジェクトの将来構想当プロジェクトは、岐阜大学の研究チームと協力しながら、将来的にiPS細胞バンク構築にも貢献できる、大規模な「歯髄細胞バンク」を設立し、全国の歯科ネットワークと連携し10年以内に歯髄細胞30万件の収集を目指します。骨髄データバンクの調査によると、HLA(ヒト組織適合抗原)のタイプ解析を行い、10万件の骨髄細胞を集めることにより、国民人口の75%に対して細胞を提供することが可能となり、30万件であれば人口の90%以上がカバーできる計算となります。骨髄と比較して収集が極めて容易な歯髄からの細胞バンクが確立されれば、国内に限らず世界中の多くの再生医療を求める人々を救うことができます。NEDO(独立法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の調査によると、国内の再生医療対象患者は約170万人存在すると言われており、歯髄細胞バンクから日本全国民に治療用細胞提供が行える体制を構築することが、当プロジェクトの目指すゴールです。<3>再生医療発展に向けた歯科界が果たす役割この度、本学に設立した「歯髄細胞バンク」は、歯科医療にとって国民の健康保全や再生医療発展の貢献に留まらず、歯科界の活性化として大きなチャンスであると捉えております。歯髄細胞の培養技術の普及や細胞の医療現場への安定供給のためには、収集源となる全国の歯科医療施設の協力が不可欠です。また、再生医療技術は凄まじい進歩を遂げている一方で、再生医療に関わる研究者や技術者が圧倒的に不足しており、当プロジェクトでは、歯科医師に対する再生医療技術者の養成プログラムも具現化し歯科医師の職域の拡大も推進致します。他方、歯髄細胞を用いた研究開発については、全国の大学等研究機関の協力のもと「歯髄細胞バンク学術委員会」を立ち上げ、全国の歯科大学ネットワークを中心に、歯科と医科の連携を強化、オールジャパンとして歯髄細胞を用いた様々な研究に取り組んで参る所存でございます。http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=233621&lindID=5
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