吃逆(しゃっくり)と栄養医学

[吃逆(しゃっくり)と栄養医学]

吃逆反射の中枢が延髄にあって、その延髄を電気刺激することで吃逆が誘発
されるという。

GABA(ガンマ・アミノ酪酸)誘導体であるバクロフェンが吃逆に有効である
との報告が多い。
てんかん治療薬であるバルプロ酸(デパケン)も、抑制系神経伝達物質である
GABAを増やすことでてんかん発作を抑制していると考えられており、やはり
吃逆にも有効であるとの報告がある。

GABAは、アミノ酸のグルタミン酸から生合成されるが、その際にビタミン
B6(ピリドキシン)が必要である。

栄養医学では、ビタミンB6(ピリドキシン)は不足しやすいビタミンの
代表格である。

<症例>
30代女性。
中高生の頃から吃逆が出た。
年々増加傾向にあって、30歳頃から週に1〜2回の頻度で吃逆が出るように
なった。
さらに、1度吃逆が始まるとなかなか止まらずに、場合によっては数時間
継続することもあった。
内科医に教わった吃逆を止める方法や民間療法を様々試してみたが、有効な
方法は見つからなかった。

他の症状改善の目的で栄養医学療法を始めたところ、半年後には吃逆が
ほとんど出なくなった。
現在でも数か月に1回吃逆が出ることがあるが、すぐに自然に止まる。

種々の栄養素を同時に摂取開始したため、何が効果的であったのかは不明で
あるが、上記薬物療法から考えて、おそらくビタミンB6(ピリドキシン)を
中心としたビタミンB群の摂取が有効であったのではないかと考えられた。

(横山歯科医院)

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