思春期乳腺肥大症

[思春期乳腺肥大症]

(Wikipedia)

思春期乳腺肥大症(VBH)は、乳房に過度の成長を生じる珍しい病気
「乳腺肥大症」の一種で、この症状は思春期に発生する。

この病気の原因は、女性ホルモン、エストロゲン、プロゲステロンなどに
対する過敏症である。

VBHの症状は、乳房の肥大(大きくなること)である。

一般に、VBHが発症するのは、初潮の1年前後である。

乳房の発達(乳房発育)する時期は途中で初潮を挟む約4年間(乳房の
タナー段階II前半から乳首が、II後半から乳輪周辺が、IIIからバスト全体が
膨らみ始める)である。

肥大の程度は、患者によって異なる。
重症の場合、乳房の重さが片方で10Kgを超えてしまうこともある。
ある医学研究によれば、最も重くなった乳房は30Kgもあった。

通常、VBHになると、乳首にも肥大が起こり、これが桁外れの大きさに成長
することがある。

また、きわめて重症の場合には、陰核の肥大が起こることもある。

このような極端な乳房の大きさや重さは、それ以外の問題の原因になることも
ある。
たとえば、頭痛、頚痛、上背痛や腰痛、指の麻痺や刺痛などを訴える患者も
多い。
また、乳房の重さのせいで、ブラジャーのストラップが肩に陥凹をつくり、
その慢性的な刺激によって消えない傷跡を残すこともある。
特に高温のところでは、乳房の下などに多量の汗をかきやすく、発疹など別の
二次的な問題を誘発することも多い。

この乳房の成長は、徐々にではなく、「成長スパート」として起こる。
VBHの女性は、乳房がまったく、もしくは、ほとんど成長しない期間の
合間に、乳房が短期間で急速に成長する「成長スパート」を経験する。

この急成長は、激しい身体的な不快感を引き起こす。その主な症状は、皮膚の
赤みやかゆみ、そしてときに乳房全般の痛みである。

この症状を治療する方法は、現在のところ、乳房縮小手術しかない。

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