斎藤佑樹投手、マウスピースで復活へ 悪癖アッサリ解消

[佑、マウスピースで復活へ
            悪癖アッサリ解消「リリースで顎上がらない」]

(スポニチアネックス  2019年2月3日)

日本ハムは1日(日本時間2日)、4年連続4回目のアリゾナ春季キャンプを
スタートさせた。
昨季は2年ぶりに未勝利に終わった斎藤佑樹投手(30)は初日からブルペン
入りしたが、昨年12月にかみ合わせを矯正するために作製した「マウス
ピース」を装着した。
顎が上がる癖を修正し、直球のシュート回転を防ぐ狙いがある。

アリゾナの青空が視界に入ることはない。
糸を引くような直球が捕手のミットに吸い込まれた。
キャンプ初日のブルペン入り。
変化球も交えて45球を投じた斎藤は「リリースで顎が上がらず捕手を見ている
感覚があります」と手応えを語った。

投手は体重移動も含め、できるだけ捕手に向かってパワーを集中させようと
する。
そのため踏み出す足や腕の軌道などをチェックし、パワーが分散するような
動きを省く。

斎藤の悪癖はリリースで顎が上を向くこと。
力みにもつながり、近年は直球がシュート回転する原因だったが「秘密
兵器」を導入したことで修正できた。

昨年12月、都内の歯科医院でマウスピースを作製。
元々かみ合わせは悪くなかったが、医師に勧められ「少しでもプラスに
なるなら」と考えた。
1月に千葉・鎌ケ谷での自主トレで初めて装着してブルペン入りすると、
見違えるほどに球質が向上。
映像で確認すると顎が上を向く幅が小さくなっていることを発見した。

現地で合同自主トレに参加した1月30日の前回ブルペンでは装着せずに
投球し「あまりよくなかった」と話していた。

早実、早大で輝かしい実績を残し、2011年のプロ入りから2年間で11勝も
2013年以降は右肩痛などもあって昨季までの6年間で4勝。
オフは原点回帰で「直球を磨き直す」ことをテーマとした。

数年前から肩甲骨や股関節の可動域を広げるトレーニングを継続しており、
アマチュア時代の上半身がしなるようなフォームを取り戻しつつある。
この日は右足の蹴りを強くするための「矯正ギプス」も着用して投球練習する
など必死に汗を流している。

すでに「1軍で投げられるならポジションはどこでもいい」と先発への
こだわりもプライドも捨てている。
歯を食いしばり、最後まで1軍にしがみつく。
(山田 忠範)

<マウスピース>
体への負担を軽減するために用いる、口の中に入れる装置。
歯列をしっかりかみ合わせることで歯や口内の損傷を防ぐ他、脳への振動を
軽減する。
格闘技やラグビーなど衝突を伴う競技で使用されるが、近年は野球でも推奨。
材質は主に酢酸ビニール樹脂を使用し、熱湯などで軟らかくして自らの歯形に
合わせる簡易タイプは1000円台。
歯科医院などでオーダーメードすると1万円以上となる。

【主なマウスピース投手】
☆2010年ダルビッシュ有(日本ハム)
 3本ある親知らずに悩み、歯科医に相談の末、装着。
  実戦では9月4日のロッテ戦で初めて使用し、最速151キロを計測。

☆2011年田中将大(楽天)
 上体の力に頼ったフォームで故障が続き、春季キャンプから使用。
 歯をしっかりかみ合わせることが可能となり、体の軸の安定につながった。

☆2017年菊池雄星(西武)
 2016年オフに歯科医を受診し、透明のマウスピースを着用。
 投球の際の重心移動が安定し、肩甲骨も柔らかくなる効果。

☆2018年藤平尚真(楽天)
 キャンプイン直前から歯の矯正を目的に、マウスピースタイプの器具を
 装着。
 ツイッターで約2年間の使用を報告した。

☆2019年吉田輝星(日本ハム)
 高校2年の春から使用。
 ウエートトレーニングで踏ん張りを利かせるために購入し、1月の入寮時も
 2個持参した。

http://news.livedoor.com/article/detail/15966671/

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