妊娠期の貧血が子どもにも影響

[妊娠期の貧血が子どもにも影響]

(あなたの健康百科  2018年10月02日)


ちょっと貧血気味と言われたけれど、女性にはありがちだし仕方がないと
放置していないだろうか。
確かに貧血は女性に多く、日本人女性の約10人に1人が貧血であるとの
調査結果もある。

しかし、中国の研究グループから、女性の貧血に関する見逃せない研究結果が
報告された。
妊娠前または妊娠中に母親のヘモグロビン濃度が低いと、その子どもが
3〜5歳になった時点で貧血であるリスクが高くなるという。

詳細は、8月17日発行の医学誌「European Journal of Clinical Nutrition」
(オンライン版)に掲載されている。



<妊娠中期のヘモグロビン濃度70~99g/Lで子のリスクは1.76倍に>
血液中のヘモグロビンには、全身に酸素を運ぶというきわめて重要な役目が
ある。
ヘモグロビンが減少すると体が酸素不足に陥り、貧血となる。

研究グループは、1993~1996年に妊娠して出産した女性7万8,923人と
その子どもを対象に、ヘモグロビン濃度と子どもの貧血リスクとの関連を
調べた。
母親のヘモグロビン濃度は、妊娠前と妊娠初期、中期、後期にそれぞれ
測定し、子どもは3〜5歳の時点で行った。

その結果、妊娠期の母親のヘモグロビン濃度は、子どもの測定値と関連して
いた。
子どもの貧血リスクは、妊娠中期のヘモグロビン濃度が130g/L(13g/dl)
以上の高値グループと比べ、70~99g/L(7g/dl〜9.9g/dl)のグループで
1.76倍、100~109g/L(10g/dl〜10.9g/dl)のグループで1.45倍、
110~119g/L(11g/dl〜11.9g/dl)のグループでは1.18倍、それぞれ
高かった。

妊娠前、初期、後期においても同様に、母親の貧血が子どもの貧血リスクと
関連していた。


https://kenko100.jp/articles/181002004666/#gsc.tab=0


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(注)( )内は日本で一般的に使用されている表記方法です

(横山歯科医院・横山哲郎)

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