爽健美茶で流産? 根も葉もない噂・・・ハトムギのカビ毒が原因

[爽健美茶で流産? 根も葉もない噂、コカ・コーラ社が否定
                     「妊婦が飲んでも問題ない」]

(ハフポスト日本版  2018年8月24日)


「マタニティマークを付けた人が、爽健美茶を飲んでいたので必死で止めた」
とする根も葉もないツイートが拡散している。

販売元のコカコーラは8月24日、ハフポスト日本版の取材に対し、こうした
噂は信ぴょう性のないもので「爽健美茶は妊婦が飲んでも問題ありません」と
答えた。

同社広報は「爽健美茶は発売以来25年が経ちますが、お客様からそうした
苦情は承っておりません」「老若男女、あらゆるお客様に美味しくお飲み
いただけるように設計されたブレンド茶です。安心してお召し上がり
ください」と答えた。



<発端となったツイートは?>
8月下旬、Twitter上で話題となった投稿は次のような内容だった。
あるTwitterユーザーは、マタニティマークを付けた人が「爽健美茶」を
飲んでいるところに出くわし、飲むのをやめるよう「必死で止めた」と
ツイート。
爽健美茶はカフェインが入っていないものの、「ハトムギ」の成分が含まれて
おり、流産の危険があるというのが理由だという。

投稿したユーザーは、そのなかで「ハトムギは赤ちゃんをイボと同じ異物と
判断して身体から排出」すると言及。
「母やお婆ちゃんからこの知恵は受け継いだ」といい、拡散希望のハッシュ
タグをつけたためか、投稿から5日間で約4000件リツイートされた。


また、「妊娠中にハトムギ茶を飲んではいけない」などと危険視するような
ブログも散見される。

しかし、発売元の日本コカ・コーラ社は「通常の『爽健美茶』、『爽健美茶
健康素材の麦茶』ともに妊娠中の方が飲んでも全く問題ありません」と
話した。
爽健美茶が流産に直結するというエビデンスはなく、流産するというのは
根も葉もない信ぴょう性のない噂であり「現在までに流産したなどといった
報告や、危険性について指摘を受けたことはない」という。



<医師の研究では?>
金沢大学・補完代替医療学研究室の特任教授・産婦人科医の鈴木信孝氏は、
「古来、妊娠初期のハトムギ摂取は流産の危険性があるので、摂取はひかえる
べきであるという伝承があったが、これについて我々は、ハトムギに発生した
カビ毒による子宮収縮作用によるものであると考えている」と講演録で記述
している。

鈴木特任教授は、ハトムギの抽出物を、妊娠したラットに通常の漢方薬と
しての常用量の12.5~25倍、10日間経口摂取させても、流産率、早産率、
胎内死亡率に変化はみられなかったとして、「ハトムギは度を越えた使用を
しない限り、妊娠中でも安全に使用できる」と結論付けている。


ただ、薬などでハトムギエキスを使うものを投薬する場合は、薬の添付文書に
あるように、医師に相談して内服するのが望ましいとしている。


(田中志乃/HUFFPOST日本)


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-00010006-huffpost-soci




No tags for this post.
カテゴリー: え栄養医学, さ産科, に妊産婦歯科 パーマリンク