手術担当医が語るジェッツQBブリッジウォーターの当時の状態

[手術担当医が語るジェッツQBブリッジウォーターの当時の状態]

(NFLJAPAN  2018年08月23日)


ニューヨーク・ジェッツのバックアップクオーターバック(QB)テディ・
ブリッジウォーターの復活は今季プレシーズンのハイライトの1つでもある。

ここまでのブリッジウォーターの活躍は驚異的であり、パス精度やボールの
スピードに関してはまるでNFLの先発QBのようだ。

現在のパフォーマンスは2016年8月のノンコンタクト練習中に膝を大ケガ
する前の、ドラフト1巡目指名で入団したミネソタ・バイキングスでチームの
看板を背負う選手になるとまで言われた当時のブリッジウォーターを思い
起こさせる。


『ESPN.com』のイアン・オコナーとの対談の中で、ブリッジウォーターの
外科手術を担当したダン・クーパー医師は、ブリッジウォーターの膝がいかに
想像を絶するような状態だったかを明かした。

「おぞましいほどグロテスクな負傷だ。中はめちゃくちゃで、皮膚を切開
しても何もないような状態だった。ほぼ戦地での負傷と同じだ。すべてが
なかったのだからね」

ビル・パーセルズによってブリッジウォーターに紹介されたダラス・
カウボーイズのチームドクターでもあるクーパーは、ブリッジウォーターの
ACL(膝前十字靭帯)再建手術を含む2カ所の外科的処置を行った。
幸いにも、ブリッジウォーターの動脈や神経へのダメージはなく、切断手術に
至ることはなかったという。

クーパーは当時の様子を続けてこのように語った。
「それでも、今までに私が見てきたスポーツ時の膝の負傷の中で、神経や
脈管に損傷がなかった中で最悪なケースだったのは確かだ。そのケガから
復帰可能となるNFL選手は約20%から25%。・・・(中略)本当にひどい
損傷だった。膝にあるすべてのものが断裂していた。膝はドアのちょうつがい
のように、1つの靭帯によってぶら下がっているような状態だった」

復帰確率約20%の負傷からの復活はブリッジウォーターの精神力の強さを
物語っている。

クーパーは「あの手術は絶対的な精神的試練でもあった。本人の底力を試す
ようなもので、それを乗り越えられなかった人たちも見てきた。テディが
それに屈したのを私は見たことがない。・・・(中略)彼がどれほど懸命な
努力をしたか、多くの人には分からないだろう。爪楊枝のようにやせ細った
足を復活させなくてはならなかったのだから」とも述べた。

手術に関わった医師からのコメントをふまえるとなお一層、ブリッジ
ウォーターの復帰に感銘を受けるはずだ。



https://nfljapan.com/headlines/33898




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