高齢者は赤信号で怒りを蓄積 脳機能の低下が関与

[高齢者は赤信号で「怒り」を蓄積]

(あなたの健康百科  2018年07月26日)


<脳機能の低下が関与>
高齢者の交通事故が増加しており、その対策が望まれている。

名古屋大学の研究グループはドライブシミュレーターの実験から、高齢者は
赤信号が連続すると攻撃性が高まることを明らかにした。

赤信号の連続が高齢者のイライラをつのらせ、交通事故の危険性を上昇させて
いることが考えられる。

研究成果は、Japanese Psychological Research(2018年7月9日オンライン
版)に掲載された。



<研究進めれば、怒りやすい高齢者の特定も>
研究を行ったのは、名古屋大学大学院情報学研究科准教授の川合伸幸氏、
特任講師の中田龍三郎氏ら。

実験では、高齢者(平均年齢70.2歳)20人、大学生(同21.7歳)22人に
ドライブシミュレーターで運転をしてもらった。

シミュレーターにでてくる信号6機のうち、4機が赤信号(他は黄色信号)の
条件と4機が青信号(他は黄色信号)の条件の2つをすべての被験者に行って
もらった。


その結果、青信号条件では高齢者、大学生ともに攻撃性を表す「怒り行動
尺度」は運転前後で変わらなかった。

しかし、赤信号条件では高齢者のみ運転後に高くなっていた。

これは、頭の上から脳血流を測定する方法でも確認されており、さらに
赤信号の次の黄色信号まで怒りが持続することも分かった。


目標達成のために自分を制御し実行していく脳機能とされる「実行機能」を
運転前の高齢者に検査したところ、実行機能の低い高齢者ほど赤信号による
攻撃性が高まることが明らかになった。


研究グループは、高齢者の攻撃性に関する脳機能を研究することで、運転
場面で怒りやすそうな人を特定できるかもしれないとしている。



https://kenko100.jp/articles/180726004625/#gsc.tab=0




No tags for this post.
カテゴリー: こ行動科学, の脳科学・脳疾患 パーマリンク