精子のタウリン不足が不妊を招く

[精子のタウリン不足が不妊を招く?]

(あなたの健康百科  2018年05月18日)


不妊の原因は、タウリンが不足しているせいかもしれない。

精子はタウリンを吸収することによって、雌の生殖器内の低浸透圧環境に
耐えている事実が、マウスによる実験で明らかにされた。

筑波大学とコーネル大学の研究グループがFEBS J(2018年3月31日
オンライン版)で報告した。



<精子はタウリンの吸収で運動性を保つ>
タウリンは、精巣の一部である精巣上体管内の液体に多く含まれている
アミノ酸の一種。

生殖機能を改善する効果があることなどで知られていたが、そのメカニズムは
分かっていなかった。


タウリンを作るのに重要な働きをしているのが、システインジオキシゲナーゼ
(CDO)と呼ばれる代謝に関する酵素。
CDOが欠けている雄のマウスで原因不明の不妊が起きることは、以前に報告
されていたが、それがなぜなのか、今回の研究で明らかになった。

研究の結果、マウスの精子は精巣内でCODによって作られたタウリンを吸収
することにより、雌の生殖器道内に入った際の低浸透圧環境でも運動性を
保っていると分かった。
つまり、タウリンが不足すると、精子は運動障害を引き起こす可能性があり、
受精するために、精子にはタウリンが必要であるということだ。


この研究が、ヒトの不妊治療における新たな治療法の開発などにつながる
可能性が期待される。



http://kenko100.jp/articles/180518004576/#gsc.tab=0




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