潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)の歯科治療

[潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)の歯科治療]


<口腔症状>
・口内炎(再発性)
・カンジダ症
・口腔潰瘍
・ドライマウス口腔乾燥症
・歯肉炎



<ベーチェット病との鑑別>
口内炎が再発する場合、ベーチェット病や全身性エリテマトーデス(SLE)、
潰瘍性大腸炎などを疑う。

この中で、全身性エリテマトーデス(SLE)の口内炎は痛みが無いことが
多い。

痛みが強い再発性口内炎の場合はベーチェット病を疑い、血液検査を行う。
HLA-B51やHLA-A26が陰性の場合には、潰瘍性大腸炎も疑う。



<潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)患者の歯科治療>
栄養吸収が充分でないため、観血処置に注意が必要である。

抗生物質や消炎鎮痛剤に対して消化管症状が悪化することが多い。
特に、エリスロマイシンの場合、エリスロマイシンが胃で分解される際に
生じるヘミケタルという物質が消化管の蠕動運動を亢進するため、潰瘍性
大腸炎の症状が悪化する。

抜歯窩の治癒不全を起こしやすい。



(横山歯科医院・横山哲郎)





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