[脂肪燃やす酵素の働き解明=生活習慣病治療に応用期待―東大など]
(時事通信 2018年4月21日)
寒い環境にさらされ続けると、燃えない種類の脂肪を燃えるように変える
酵素の働きをマウス実験などで解明したと、東京大と東北大、群馬大の
研究チームが21日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに
発表した。
この酵素の働きを肥満や生活習慣病の治療、予防に応用できる可能性があると
いう。
脂肪には燃えて熱を生じる褐色脂肪と、燃えずにエネルギーを蓄積する白色
脂肪がある。
寒さを感じると、褐色脂肪の細胞で熱を生み出す遺伝子が働く。
さらに寒さが長く続くと、白色脂肪もこの遺伝子の封印が外れて働き、
ベージュ脂肪に変わって燃え始める。
遺伝子を構成するひも状のDNAは非常に長いため、普段は多数の糸巻きに
巻かれた状態になって封印されており、遺伝子が働く際にほどける。
酒井寿郎東京大教授(東北大教授兼務)らは、白色脂肪細胞では「JMJD1A」
と呼ばれる酵素が熱を生み出す遺伝子のDNAをほどいて封印を外し、ベージュ
脂肪に変えることを明らかにした。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180421-00000015-jij-sctch