歯が黄ばむ、その原因と対策は

[歯が黄ばむ、その原因と対策は] (あなたの健康百科  2018年2月5日) <みがきすぎにも要注意> 歯の色を変色させるのは、飲料や食べ物のほかに、加齢、間違ったみがき方、 歯科治療のかぶせ物や詰め物、薬剤の影響などさまざまです。 ホワイトニングという改善法もありますが、着色を防ぐ日常的な正しいセルフ ケアやメンテナンス法をまとめてみました 。 誰でも憧れる白く輝く歯。 歯の黄ばみが気になって、人前で思い切り笑えない、しゃべるときに口に手を あててしまうという人は少なくありません。 歯は外側からエナメル質(根ではセメント質)、象牙質、歯髄で成り立って います。 エナメル質は象牙質を守る役目を持っていて、半透明のため象牙質の色が 透けています。 つまり歯の色は、エナメル質の色と象牙質の色の組み合わせということに なります。 象牙質の色は乳白色ですが個人差があり、白に近い人もいれば、黄色みを 帯びた人もいます。 また、エナメル質の透明度や厚さも人によって異なるため、歯の色は人に よって異なるのです。 さらに、加齢や食事、嗜好品によって変色します。 加齢では、エナメル質が薄くなるため、象牙質の色が出やすくなります。 また、嗜好品では、タバコではタール、コーヒー・お茶類ではタンニンや カテキン、赤ワインではポリフェノールやタンニンが変色の原因となります。 そのほか、カレー粉、ケチャップ、ソースなどの食品、柑橘類、コーラなどの 炭酸飲料なども歯の変色を引き起こしやすいといわれます。 これらの着色汚れ(ステイン)は、色素がエナメル質表面の組織と結合して 付着、蓄積するものです。 また、歯の表面にできる凸凹も光の乱反射を起こし、歯の輝きやつやを なくして黄ばみを目立たせる原因になります。 口の中では物を食べるとミュータンス菌(むし歯菌)が増殖し、酸を 作りだしてエナメル質にあるミネラル成分(カルシウム、リン酸など)を 溶かします。 これを脱灰(だっかい)といいます。 食後、時間がたつと口内は徐々に中性にもどり、唾液の働きもあって脱灰が おさまり、エナメル質が補修される再石灰化が起こります。 この脱灰と再石灰化のバランスがとれていればよいのですが、脱灰ばかりが 進んでしまうと、歯に凸凹ができやすくなって表面が傷ついたり、かぶせ物や 詰め物が劣化しやすくなります。 もちろん、そのためにむし歯ができ、黄色、茶色、黒色に変色する、治療した 歯のかぶせ物や詰め物が劣化や腐食を起こして黄ばみや黒ずみを招く、歯の 神経が死んで変色するといったことも起こり得ます。 また、一部の薬剤によって歯が着色してしまうこともあります。 代表的なものはテトラサイクリン系の抗菌薬で、乳幼児から7~8歳頃までに 肺炎やマイコプラズマ感染症の治療などである程度長期間使用したために、 歯の一部が灰色の斑や縞状に変色することもあります。 このほかに、意外な点で気をつけたいのは、歯のみがきすぎや力を入れすぎる などの間違ったみがき方でエナメル質が薄くなり、象牙質の色が出やすくなり 歯が黄ばんで見えてしまうケースがあることです。 なかなか自分のやり方をチェックできないため、歯科の健診時に指導を受ける ことをおすすめします。 では、歯の黄ばみを防ぐために、どのようなケアをしたらいいのでしょうか。 まず、定期メンテナンスで正しいブラッシング法のチェック、歯石や ステインを除去することが大切です。 変色の原因となるむし歯の治療やかぶせ物の再治療も有効です。 半年から1年に一度、口腔内の健診を受けると良いでしょう。 それ以上に歯を白くしたい場合は、歯科でのホワイトニングやセラミック治療 (いずれも自由診療)を受けるという方法があります。 歯科の処方・指導でホームホワイトニングをすることもできます。 歯の着色の原因になり得るものを一切とらないわけにもいきません。 食べないのではなく、食後に歯をみがくこと(とくに着色しやすい食材を とったとき)、口呼吸をしない(唾液の分泌量が減って汚れが停滞し、 ステインがつきやすくなる)、口腔乾燥症などがあれば保湿など改善する等を 日々実行していくことが着色を抑えることに直結します。 口の中の健康を維持することで、加齢による変色や歯の劣化も進行を抑える ことができるでしょう。   https://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/124993/No tags for this post.
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