[歯周病で認知症悪化 脳の「ゴミ」増加が原因]
(朝日新聞 2018年1月6日)(月舘彩子)
歯周病が認知症の症状を悪化させる仕組みを、国立長寿医療研究センター
(愛知県大府市)、名古屋市立大学などの研究グループが解明した。
歯周病菌の毒素がアルツハイマー病の原因とされる脳の「ゴミ」を増やし、
認知症の症状が悪化するという。
<若年時の学校教育、認知症予防に効果か>
研究成果が、英専門誌の電子版に掲載された。
認知症の6割を占めるとされるアルツハイマー病は、脳の神経細胞の中に
アミロイドβというたんぱく質の「ゴミ」がたまり、神経細胞が徐々に死滅
することが原因と考えられている。
研究グループは、アルツハイマー病を発症するマウスに歯周病菌を感染
させて、歯周病ではないアルツハイマー病のマウスの脳と比較した。
5週間後、歯周病のマウスでは記憶をつかさどる海馬でアミロイドβの量が
約1.4倍に増えていた。
さらに、記憶学習能力を調べる実験でも、歯周病のマウスでは認知機能が
低下していたという。
https://www.asahi.com/articles/ASL157TZTL15UBQU00T.html?iref=pc_rellink