性同一性障害女性の放火事件<2>

[「一線越えた行為」 懲役5年言い渡される
                【性同一性障害女性の放火事件】<2>]

(千葉日報  2017年9月17日)


千葉市内のレストランで女性と女性の両親の4人で話し合うことに。
店に向かう道中、カップルは互いに「話し合いがうまくいくといいね」と
前向きに話していたが、いざ話し合いになると、女性から「交際の解消」を
告げられた。

女性の父親は「周りから祝福されないだろうし、経済面でも一緒にいるのは
大変。友人としてやっていったらどうだ」と提案。
2人の苦しみを理解したのか涙まで見せる父親に、大石被告はその場で
いったん了承した。

ところがレストランを出た後、父親から電話で「もう(女性と)会わせない」
と伝えられると「頭が真っ白になった」(大石被告)。


本来、犯行当日は女性と旅行に出かける日だった。
女性に「会いたい」などとLINEメッセージを何度も送信したが、女性は
「(解消の)気持ちは変わらない」と返信。
「良い思い出がよみがえってきて、つらくて自暴自棄になって」自殺まで
考えたというが「思い出を消したい。すっきりしたい」



<ガソリン32リットル>
話し合いの2日後、複数のホームセンターなどで着火剤とガスボンベ9本を
購入。
両親宅の外壁などに着火剤と灯油タンク2個に入れた32リットルもの
ガソリンの一部をまき、ライターで火を付けた新聞紙で放火。
同宅の外壁や仏間天井などを焼損させた。

犯行にあたり、女性の両親の不在を確認して火を付けたという。


長年住み慣れたわが家を失った両親は、大石被告の親が賠償金として用意した
200万円の受け取りを拒否した。


弁護側は「冷静な判断ができなかった」などと執行猶予付き判決を求めたが、
市川裁判長は「一線を越えた行為で動機は身勝手」などとして懲役5年を言い
渡した。



<周りには話せない>
大石被告のような性同一性障害者の結婚は「一般的な男女の関係より若干
ハードルが高い」とするのは、性同一性障害への理解を広める活動を展開する
浦安市のNPO法人「Medical G Link」の代表、鈴木麻斗さん(28)。
4年前に性別適合手術を受け、女性から男性に戸籍を変更した。




https://www.chibanippo.co.jp/news/national/438842





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