血圧が高い人の尿酸値に、葉酸が効く

[血圧が高い人の尿酸値に、葉酸が効く!?]

(あなたの健康百科  2017年05月25日)


健康診断で、「尿酸値が高めです」と言われてしまった―。
「気にはなるけど、特に症状があるわけでもないし、今のところ何もして
いない」とか「何をすればいいのか分からない」という人もいるのでは?

中国の南方医科大学などの研究グループは、このほど、葉酸の補充が高血圧
患者の血清尿酸値の上昇を抑制するのに役立つという研究結果を発表した。

詳細は、4月発行の医学誌「The American Journal of Clinical Nutrition」
(2017;105:882-889)に掲載されている。



<高血圧患者1万5,364人で検討>
血液中の尿酸の濃度を表すのが血清尿酸値だ。
血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断される。
そして、高尿酸血症の状態を放置すると、関節などに激痛を伴う痛風を引き
起こす。

今回、研究グループは、高血圧患者1万5,364人を対象に、葉酸の補充が
尿酸値に与える影響について調査した。

まず、対象者を、薬剤1錠の中に、血圧を下げるエナラプリルの成分10mgと
葉酸0.8mgを含む錠剤を連日服用する7,685人と、エナラプリル10mgのみの
錠剤を連日服用する7,679人の2つの集団に分類し、試験開始前と比較した
最終受診時の血清尿酸値、追跡中の高尿酸血症(尿酸値357μmol/L超)の
解消および新規発症を評価した。

試験期間4.4年(中央値)における血清尿酸値の上昇は、エナラプリルのみの
集団が平均34.7μmol/Lだったのに対し、葉酸を含む集団は平均30.7μmol/L
と明らかに抑制されていた。

そして、追跡期間中に高尿酸血症が解消される確率は、葉酸を含む集団が
エナラプリルのみの集団に比べて31%高かった。
また、同期間中、新規で高尿酸血症を発症する確率は、葉酸を含む集団が
エナラプリルのみの集団に比べて11%低かったという。


高尿酸血症と高血圧は合併しやすく、両者が合併すると重い心血管の病気を
起こす可能性も高まる。
取り返しの付かない事態に陥る前に、生活習慣を改善したい。
そして、食生活を見直す際に、葉酸を意識してみるのも悪くなさそうだ。




http://kenko100.jp/articles/170525004316/#gsc.tab=0






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