女性の抜け毛は病気のサイン

[女性の抜け毛は病気のサイン?] (家庭の医学  2016年11月8日) <抜け毛の背後に病気が…> 男性だけでなく、女性にも起こる薄毛・抜け毛の悩み。 女性の場合、全体的に髪の量が減ったり、髪の毛1本1本が細くなったりと ボリュームダウンするのが一般的です。 原因は加齢によることがほとんどですが、なかには背後に病気が隠れている こともあるので、注意が必要です。 女性の髪が薄くなる原因には、どんなものがあるのでしょうか。 発毛・育毛には女性ホルモンが関与しているため、ホルモンバランスが崩れる 出産後に一時的に髪が薄くなることが知られています。 また、加齢により女性ホルモンの分泌量が減ることから、中高年以上で薄毛に 悩む人が一気に増えます。 また、頭皮の日焼け、喫煙、過剰な飲酒、睡眠不足、心理的ストレスも 抜け毛を促進させます。 とはいえ、これらは禁煙や節酒、ストレス解消などのケアを心がければ、 ある程度改善が望めます。 しかし、抜け毛や薄毛が何かの病気の一症状として現れることがあるのは見逃せません。 まずは、「膠原病」があげられます。 これは、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなどさまざまな自己免疫 疾患の総称で、20~40代の女性に多く発症します。 この疾患は免疫機能に異常が起こり、自分自身の細胞を攻撃してしまうために 起こります。 つまり、抜け毛になるのは、自分自身の細胞が毛根を攻撃し発毛を阻害して しまうのです。 なかでも全身性エリテマトーデスは抜け毛になりやすいといわれます。 脱毛のほか、微熱、発疹、手足の指のしびれ、皮膚の色が白や紫になる、 関節痛、目や口の乾燥などがみられたら、速やかに専門医を受診して ください。 さらに、女性に多い「甲状腺機能低下症(橋本病)」でも抜け毛がみられ ます。 甲状腺は新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌する臓器です。 甲状腺機能低下症にかかると、甲状腺ホルモンの分泌が不足し、髪の発育が 妨げられてしまいます。 脱毛のほかに、首が太くなった、むくみがある、声が出にくい、皮膚の乾燥、 冷え症、食欲不振、体重増加、動きが緩慢になる、無気力といったいくつかの 症状を伴います。 このような症状がみられたら内分泌内科や甲状腺科を受診しましょう。 気をつけたいのが貧血(鉄欠乏性貧血)です。 女性は月経で定期的に血液を失い、貧血になりがちで、頭皮の血流も不足して しまいます。 抜け毛のほかに倦怠感、息切れ、立ちくらみ、めまい、冷え症、集中力の 欠如、肌荒れなどを伴ったら、血液検査を受けて貧血の有無を確かめ ましょう。 そのほか、頭皮の皮膚病が原因のこともあります。 最も多いのは、パーマ液やカラー液、シャンプーなどが頭皮に合わず、炎症が 起きる「接触性皮膚炎」です。 また、頭皮の皮脂が過剰に分泌されて毛穴をふさいだり、細菌を増殖させて 炎症が起きたりする「脂漏性脱毛症」も考えられます。 正常な抜け毛の量は、1日50~150本。 とはいえ、なかなか本数までは把握できないもの。 抜け毛のほかにも体の異常がみられる場合は、早めに皮膚科、あるいは内科を 受診して、原因疾患の有無を確認しましょう。 (監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子) http://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/124016/            No tags for this post.
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