高齢者の股関節骨折が抗精神病薬で2倍に

[高齢者の股関節骨折が薬で2倍に? 90万人の統計から] (MEDLEY  2016年8月8日) <ノルウェーの登録データベースを解析> 股関節骨折は、高齢者では転倒などで起こりやすく、寝たきりにもつながり ます。 実際の骨折患者の統計を解析した研究から、ある種類の薬を使っていた人で 2倍近い股関節骨折が発生していたことが報告されました。 <ノルウェー90万人のデータを解析> ここで紹介する研究は、ノルウェーの全国統計のデータを解析することに より、抗精神病薬と股関節骨折の統計的関連を調べたものです。 抗精神病薬は、認知症の周辺症状に対する効果が知られ、日本では保険適用 にはなっていませんが、一般的に使われています。 研究班は、ノルウェー全国の906,422人を対象として、2004年から2010年 までの処方の登録データと、2005年から2010年までの股関節骨折の登録 データを参照し、統計解析を行いました。 抗精神病薬を使用中だった人と、そうでない人が比較されました。 <抗精神病薬使用中には股関節骨折が2倍> 次の結果が得られました。 股関節骨折のリスク増加は抗精神病薬の曝露と関連し、何らかの抗精神病薬の 曝露(標準化率比2.1、95%信頼区間1.9-2.1)[…]に関連があった。 何らかの抗精神病薬を使用中だった人の間で、使用中ではなかった人よりも 2.1倍高い率で股関節骨折が起こっていました。 高齢者は一般に、薬の副作用にも配慮して量の調整などが検討されます。 また、複数の持病がある人では、飲み合わせが悪い薬にも注意が必要です。 高齢者を治療する医師には、全体のバランスを見て処方を決める高い判断 能力が求められます。 https://medley.life/news/57a16142fcc5d422008b46c2/No tags for this post.
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