水を使わない口腔ケア開発 専用ジェルで安全に

[水を使わない口腔ケア開発 専用ジェルで安全に] (共同通信医療新世紀  2015年10月6日) 高齢になって歯が少なくなり、入れ歯になったとしても、医療や介護の現場 では口を清潔に保つケアがとても重要だ。 ただ、飲み込む力が弱まってむせるようになると、口をすすいだ水が誤って 気管に入り、誤嚥性肺炎を起こす恐れがある。 国立長寿医療研究センター (愛知県大府市)の角保徳・歯科口腔先進医療 開発センター長(高齢者歯科)らは、メーカーと協力して水を使わないケア 専用の「お口を洗うジェル」を実用化、誤嚥を避けて汚れを落とすシステムを 開発した。 従来の高齢者向け口腔ジェルは、主に口の中の潤いを保つのが目的だった。 角さんらは自前で開発した多様なジェルと市販品を「塗りやすさ」「汚れの 取れやすさ」など11項目で比較。 最適な配合のジェルを作った。 ケアする人は片手にブラシやスポンジ、もう一方の手で吸引装置を扱い、 ケアの間に随時、汚れを含んだジェルを吸引する。 ドライマウスなどで口が乾く高齢者では、上あごや舌に汚れがかさぶたの ようにこびりつき、無理にはがすと出血する。 口の中をよく見てジェルを塗り込み、汚れが柔らかくふやけるまでの間に 歯をブラッシング。 ふやけた汚れもスポンジやブラシでかき取る。 実際に使うと、高齢者からは「さっぱりした」「食事がおいしい」など好評。 食べられることで栄養状態が回復するほか、唾液の出が良くなって口や舌の 動きが滑らかになる効果もみられた。 角さんらはこの方法をまず歯科医師や歯科衛生士に広く紹介し、将来は 高齢者が多い病院や介護現場で普及させたいとしている。 http://www.47news.jp/feature/medical/2015/10/post-1374.html  No tags for this post.
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