松本ハウス 統合失調症(2)幻覚…高校の廊下が波打つ

[一病息災 お笑いコンビ 松本ハウス 統合失調症(2)
                      幻覚…高校の廊下が波打つ]

(読売新聞  2015年4月30日)


加賀谷が高校に入ると、「臭い」という声がまた聞こえた。
幻聴はどこまでも追いかけてきた。
外に出られなくなり、1年間、自室に引きこもった。

臭いの原因を取り除くため、「臭くない」という皮膚科の先生を拝み倒し、
手術をしてもらった。
「生まれ変われると思っていました」
だが、「臭い」という幻聴は消えなかった。


母が探してきた思春期精神科に通い、精神科の薬を飲むようになった。
母も薬をもらっているのを見て、親に迷惑をかけていることを痛感した。

病状は改善しなかった。
「歩いていた高校の廊下が突然、波打って、自分をのみこもうと襲ってきたの
です。経験したことのない恐怖でした」
とうとう、幻覚が現れた。


周りからの勧めもあり、心の病にかかった人たちが共同生活して社会復帰を
めざす「グループホーム」に入った。
当時16歳で、入居者約10人の中で最年少だった。
ゆったりと時間が流れていくので、幻聴や幻覚は出なくなった。

平穏な1年が過ぎ、将来のことを考えるようになった。

一つだけ、やってみたいことがあった。
ラジオ番組を録音して何度も聞いていた「漫才」だ。
お笑い芸人になれるかもしれないという、根拠のない自信が湧き出てきた。

[お笑いコンビ 松本ハウス]統合失調症(2)幻覚…高校の廊下が波打つ

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