有鈎条虫

[有鈎条虫]

(明解!寄生虫学入門)(アラス・ペダン第1回公演)


無鉤条虫 【Taeniarhynchus saginatus】
有鉤条虫 【Taenia solium】


いわゆるサナダムシの仲間で、有鉤条虫をカギサナダ、無鉤条虫を
カギナシサナダということもある。
その名の通り頭節に鉤があるか無いかで区別できる。

体長は3m前後でかなり巨大だが、成虫の寄生による症状はほとんど無い。
ただし、有鉤条虫の卵は人体内で孵化してしまうことがあり、そうなると
その幼虫は体の様々な部位に移動し8mm程度の長楕円形の嚢虫になる。
これを有鉤嚢虫症と言う。
嚢虫が皮下に出来た場合は小さな瘤ができるぐらいだが、目や脊髄や脳などの
重要な部位にできると失明、意識障害、運動障害など非常に危険な症状を
起こす。

無鉤条虫ではこのようなことは起こらない。


この2つの寄生虫の覚え方として「ないのはあって、あるのはない。無いのは
サギだ」というのがある。
角のない豚から感染するのは有鉤条虫、角のある牛から感染するのは
無鉤条虫、そして無鉤条虫の学名はサギナータスであるというわけだ。

感染は牛、豚を生食すると起こるので、肉はきちんと火を通すことが感染を
防ぐ重要な手段である。

「明解!寄生虫学入門」では、なんと無鉤条虫のホルマリン漬けのサンプルが
登場した。
白くて細長くて、まるでかんぴょうのようであった



写真・詳細は、
http://alaspedan.fc2web.com/meikai.htm







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