危険伝えるフェロモン=ラットで初特定―東大など

[「危険」伝えるフェロモン=ラットで初特定―東大など]

(時事通信  2014年12月16日)


ラットが仲間に危険を伝える際に分泌される2種類のフェロモンを特定する
ことに、東京大などの研究チームが初めて成功した。

嗅覚を使ったコミュニケーションの仕組みの解明や、ネズミなどの害獣駆除に
応用が期待される。

論文は15日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。


昔から「1度ネズミが掛かったネズミ捕り器には2度と掛からない」と
言われてきたが、その理由は解明されていなかった。

東大大学院農学生命科学研究科の武内ゆかり准教授らは、ラットが危険を
感じた際に肛門付近から発するさまざまな匂い分子を分析。
ラットにかがせて反応を見ることで、どの分子が「危険」の情報を伝えて
いるかを調べた。

その結果、4メチルペンタナールとヘキサナールと呼ばれる2つの分子が、
フェロモンとして機能していることが判明。
どちらか1つでは機能せず、2つそろって初めて機能することも分かった。 

武内准教授は「1つの物質で反射的に反応する昆虫などと違い、高等な動物の
場合は1つの物質だけで動くと判断を誤ることがあるので、2つになって
いるのではないか」と指摘。

「今後、脳内での反応経路の解明や、害獣駆除への応用などにつなげたい」と
話している。




http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141216-00000013-jij-sctch





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