携帯電話での通話月15時間以上で脳腫瘍の発症リスクが増加

[携帯電話での通話月15時間以上で脳腫瘍の発症リスクが増加]

(IRORIO  2014年05月17日)(近藤 辰也)


世界保健機関(WHO)の関連機関、国際がん研究機関(IARC)は2011年に
携帯電話の電磁波について「発がん性がある可能性あり」と位置づけ、
長時間の通話は避けるよう呼びかけていたが、このほど仏ボルドー大学の
研究チームが、脳腫瘍患者と携帯電話の通話時間との関連を調査し、学術誌
『British Occupational and Environmental Medicine』に研究結果を発表
した。



<平均的な使い方では関連性見られず>
調査の対象となったのは、2004年から2006年の間にフランス国内で脳腫瘍と
診断されたケース447例。
内訳は神経膠腫(脳腫瘍約20%を占め、ほとんどが悪性腫瘍)253人、髄膜腫
(脳腫瘍の約20数%を占め、ほとんどが良性)194人。

この447例を健康な男女892人のデーターと比較したところ、平均(月に
2時間半程度の通話)もしくはそれ以下の通話時間では、脳腫瘍との関連性は
確認できなかった。



<月15時間以上の通話でリスクは3倍>
しかし、月に15時間以上通話しているケースでは脳腫瘍を発症するリスクが
2~3倍高くなっていることが分かった。
長時間の通話をしていた期間は2〜10年。
平均5年だったそうだ。

具体的には、営業、会議、打ち合わせなどで外を飛び回っているビジネス
マン、企業の幹部など、仕事で利用している人のリスクがとくに高くなる。



<技術的進歩を考慮した研究・観察が必要>
ただ、携帯電話の技術は年々進歩し、電磁波の強度は一昔前に比べたらだいぶ
下がっている。

ボルドー大学の研究者は今回の研究結果を踏まえたうえで「危険レベルを
厳密に定義することは難しい。近年の技術的進歩を考慮したうえで長期利用が
およぼす影響を引き続き研究する必要がある」と述べている。


最近では、デスクに固定電話を置かず、個人に携帯電話を持たせている企業も
増えているという。

ハイリスクグループに当てはまりそうな人は、気をつけるに越したことはない
だろう。




http://irorio.jp/kondotatsuya/20140517/135098/





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