子どもが長期間、悪夢ばかり見ている場合 将来精神疾患の可能性

[子どもが長期間、悪夢ばかり見ている場合将 来精神疾患の可能性あり] (IRORIO  2014年03月03日) 小さい頃よく怖い夢を見て夜中に目を覚ました・・・多くの人にそんな経験が あると思うが、しょっちゅう悪夢ばかり見るようなら、また比較的大きく なってもそれが長く続くようなら、その子は将来精神に障害をきたす可能性が あることがわかり、世の親たちは不安を募らせている。 英ウォーリック大学Dieter Wolke教授が行った調査では、12歳以前に しょっちゅう悪夢ばかり見ている子どもは、思春期早期に精神病的な経験を する確率が3.5倍にのぼることがわかった。 悪夢は子どもの頃誰もが味わう通過点くらいにしか思っていなかったが、 同教授によれば、悪夢に加え夜驚症も幻覚や思考の遮断、妄想のリスクが 2倍になるというから心穏やかではいられない。 しかし子どもが夜な夜な悪夢にうなされる度に、親が不安に苛まれる必要は ない。 というのも2歳~9歳の小さな子どもに関しては、度々悪夢を見ても後々 精神を病む確率は1.5倍程度だとか。 小さな子どもは悪夢を見やすいが、普通は年と共に頻度は減ってくる。 悪夢は通常レム睡眠の後半に見るもので、恐怖で目が覚めたり、心臓が ドキドキして目を覚ましやすいのはそのせいだ。 一方夜驚症は悪夢とは違い、夜前半の深い睡眠サイクルで起こるという。 無意識に起き上がりパニック状態で大声を上げるなどの特徴がある。 手足を叩いたり、極端なケースだと小刻みに体を動かしたりするが、大抵 本人は朝になると昨夜の出来事を覚えていない。 「決して親御さんを怖がらせたいわけではない。4人に3人の子どもは 小さい頃悪夢にうなされている」と前置きしながらも、同教授は「悪夢や 夜驚症の症状が思春期の頃まで長引く場合、後々深刻な事態を招くことを 示唆する、早期指標になりえる」と述べている。 今回の調査は2歳~9歳の子ども6,796人を対象にしたもので、12歳の時点で 精神疾患の兆しがないかチェックが行われた。 一定の調査期間中悪夢を見たのが1回だった子どもは16%だったのに対し、 3〜4回見た子どもは56%と、多くの子どもが頻繁に悪夢を見ている。 「大切なのは子どもが良質な睡眠をとれる環境を整えること。寝る前に糖分を 含んだ飲み物を飲ませない、テレビやゲームなど刺激になるものを寝室に 置かないように」と共同研究者である、キングス・カレッジ・ロンドンの Helen Fisher博士はアドバイスしている。 また「精神疾患の早期指標を明らかにした今回の調査結果は、多くの 子どもたちを救う上で大きな意味がある」と青少年のメンタルヘルスを扱う、 英YoungMindsのLucie Russell女史。 大人になって精神疾患が確立する前に、救いの手を差し伸べることが可能に なるという。 いわゆる赤ちゃんや幼児の夜泣きは気にする必要はなさそうだが、子どもが 大きくなってきたら気を付けてあげるべきだろう。 http://irorio.jp/sousuke/20140303/117461/              No tags for this post.
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