子供の指しゃぶり、5歳過ぎたら要注意

[子供の指しゃぶり、5歳過ぎたら要注意 歯並びやかみ合わせに悪影響] (あなたの健康百科  2013年07月16日) 指しゃぶりはかわいいしぐさだが、5歳を超えても続く場合、注意した方が よい。 歯並びやかみ合わせなどに悪影響を及ぼすことがあるからだ。 日本大学歯学部(東京都)歯科矯正科の田村隆彦診療准教授に、子供の 指しゃぶりによる影響について聞いた。 <出っ歯になりやすい> 乳児の指しゃぶりは、母乳をやめた後に起きる生理的な現象。 そのため、断乳した後も3歳程度までは、指しゃぶりをしていても問題は ない。 しかし、それ以降もなかなかやめないことがある。 「指しゃぶりは断乳後の本能的な行為ですが、親の仕事が忙しくあまり構って もらえないなどの欲求不満から、3歳以降もなかなかやめない子供がいます。 永久歯が生え始める5歳を過ぎてもやめないと、指で上顎の前歯部を押すので 出っ歯になります。その結果、隙間が空くため、通常より舌が前がかりになる 『舌突出癖』(舌で歯を押す癖)を来すのです。舌突出癖は、嚥下(のみ込む こと)の異常や、全ての歯を使って正しく食べ物をかめないオープンバイト、 話し方が舌足らずになるなどの要因となります」(田村診療准教授) また、唇が閉じないために口呼吸をすることになり、鼻呼吸であれば防げる 風邪などの細菌やウィルスに感染しやすくなるほか、免疫力が低下して喘息、 歯肉炎、歯周病などにもかかりやすくなるという。 ここまでくれば、治療が必要だ。 「永久歯が出っ歯になると、治療が必要になります。唇の筋肉を強くして、 舌を元の位置に戻す訓練をする筋機能療法や矯正が治療法として挙げられ ますが、前者は根気がいる治療であり、長期にわたって続けないと改善は 見込めません」(田村診療准教授) <まずは欲求不満の解消を> こうした状態になるのを未然に防ぐため、5歳を過ぎても指しゃぶりを続けて いるようならば、早期にやめさせる必要がある。 前述のように、指しゃぶりの背景には欲求不満があるため、まずはその解消を 心掛けるとよい。 「どうしても指しゃぶりをやめない場合には、指に包帯や針金を巻く、 からしをつけるなど、物理的な処置を試みるのも良いでしょう。また中には、 指しゃぶりが原因で出っ歯になった写真を見せたり、歯がぐらぐらに動く ことを指摘したりなど、きちんと話をすれば理解できる子供もいます。 おしゃぶりの種類によっては、指をしゃぶるよりはましなものもありますが、 いずれにせよ、長期間使うことで出っ歯を招くことが考えられます」 (田村診療准教授) 子供によって最善策は異なるので、それぞれの方法を試してみて、最も効果的 方法を見つけるよう田村診療准教授はアドバイスしている。 http://kenko100.jp/articles/130716001656/No tags for this post.
カテゴリー: か噛み合わせ(咬合), し小児歯科,  指しゃぶり・おしゃぶり, は歯並び パーマリンク