スモンの原因は深刻なビタミンB12欠乏

[スモン]

(Wikipedia)


スモン(SMON、別名:亜急性脊髄視神経症)とは、整腸剤キノホルムによる
薬害。
1955年頃より発生し、1967~1968年頃に多量発生した。


当初は原因不明の風土病とされ、発症者が多かった土地の名を取って
釧路病と言われたり戸田奇病と言われたりした。
ウイルス原因説も出たが、現在ではキノホルムが原因と判明している。


スモンの原因は深刻なビタミンB12欠乏である。

スモンは、キノホルム投与により激しい腹痛が起こり、2~3週間後に下肢の
痺れ、脱力、歩行困難などの症状が現れる。
舌に緑色毛状苔が生え、便が緑色になる。
緑色物質はキノホルムと鉄の化合物であることが明らかにされている。
視力障害が起きることもある。

合併症としては白内障、高血圧症などが起きやすい。

患者は女性が多い。


1970年に日本ではキノホルムの製造販売および使用が停止となり、新たな
患者の発生はない。

治療は対症療法で、ノイロトロピンの投与、鍼灸などにより下肢の知覚異常に
対処する。
スモン体操というものもある。
しかしながら、あまり効果があるとはいい難く治療困難なものである。

薬害問題にもなり、悪名高いキノホルムであるが、オーストラリア、アメリカ
などでは重度のアルツハイマー特効薬として注目を浴びており、研究が進め
られている。


また、その際副作用によって生じる深刻なビタミンB12欠乏症はビタミン剤
投与で補ってやれば副作用が起こらないという発表もされている。





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