ベラドンナ

[ベラドンナ]

(Wikipedia)

ベラドンナは、ナス科オオカミナスビ属の草本。
ベラドンナは西欧で自生する多年草。
最近では北アフリカおよび西アジア、北アメリカの地域で帰化している。
自生している場所は山間の日陰などで、湿気が多く、石灰質の肥えた土壌の
場所で群生しているのを見ることができる。


名前は、イタリア語で「美しい女性」を意味する bella donna の読み
そのままで、古くには女性が瞳孔を拡大させるための散瞳剤として、
この実の抽出物を使用したことに由来する。



<毒性>
全草に毒を含むが、根茎と根が特に毒性が強い。
また、葉の表面にも油が浮いており、これに触れるとかぶれ(ひどい場合は
潰瘍)がおきる。

主な毒の成分はトロパンアルカロイドで、摂取し中毒を起こすと、嘔吐や
散瞳、異常興奮を起こし、最悪の場合には死に至る。

鳥類と鹿、ウサギなどの多くの動物はベラドンナを食べても中毒を起こさ
ない。
犬猫は中毒を起こす。

ベラドンナを食べた動物を人間が食べて死に至ってしまう場合がある。

日本国外では、実をブルーベリーなどと誤認し食中毒を起こした例が報告
されている。



<薬用>
用法・用量を守って使用すれば有用であり、成分の強い根茎と根はベラドンナ
コン(ベラドンナ根)という薬品として日本薬局方にも収められている。

ベラドンナコンに含まれるアトロピンは硫酸アトロピンの原料になる。

ベラドンナコンの成分を水またはエタノールに浸出させたものはベラドンナ
エキスと呼ばれる。

また、ベラドンナ総アルカロイド成分は鼻みずを抑える効果があることから
多くの市販鼻炎薬に含まれることがあるため、まれに全身に発熱を伴う発疹
などの薬疹症状を呈することがある。


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[補足]


コミック「マスターキートン」の「禁断の実」にベラドンナが出てきます。



(横山歯科医院・横山哲郎)


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