[「美しく白い歯」には栄養ドリンクやスポーツ飲料避けて 米研究]
(AFPBB News 2012年5月7日)
発信地:米国
【5月6日 Relaxnews】
歯のホワイトニングに高額な費用をかけずに、美しく白い歯を保ちたいなら、
スポーツ飲料や栄養ドリンクには手を出さないほうが良いかもしれない。
米歯科専門誌「General Dentistry(総合歯科学)」の5・6月号に発表
された論文によれば、甘いスポーツ飲料や栄養ドリンクを飲む量が増えると、
歯にとっては取り返しのつかない損傷となる。
特に、歯を輝かせる表面のエナメル質への害は深刻だ。
これらの飲料は、糖分が多いうえ酸性度が高く、歯のエナメル質を溶かす
原因となっていた。
実質的には酸性の液体の中に歯を「浸している」状態だからだ。
歯を保護するエナメル質が失われると、歯は知覚過敏になり、虫歯のリスクも
高まる。
<スポーツドリンクの酸が歯を溶かす>
米国では10代の30~50%が栄養ドリンクを、62%が毎日1本以上のスポーツ
飲料を飲んでおり、研究は、この世代の若者を対象に行われた。
研究チームは、スポーツ飲料13種類と栄養ドリンク9種類の酸性度を分析し、
これらの飲料にヒトの歯のサンプルを15分浸した後、さらに人工唾液に2時間
浸した。
米国の若者たちの歯がさらされている環境をシミュレーションするため、
チームはこの実験サイクルを1日4回、5日間続けた。
最終日の実験終了後、研究チームが歯のエナメル質を調べたところ損傷が確認
された。
損傷の度合いは、スポーツ飲料よりも栄養ドリンクの方が2倍高かったと
いう。
スポーツ飲料が歯に及ぼす悪影響についての研究は、今回が初めてではない。
2009年にもニューヨーク大学の研究チームが行った実験で、スポーツ飲料に
よって歯のエナメル質が浸食されるという同様の結果が出ている。
<輝く白い歯を維持するには?>
美しく白い歯を維持するため、論文はスポーツ飲料と栄養ドリンクの消費量を
最低限に抑えるよう提案している。
さらに、これらの飲料を飲んだあとは少なくとも1時間、歯磨きを控える
べきだという。
歯を磨くことで飲料の酸が歯の表面に広がり、浸食作用が強まるからだ。
もしも誘惑に負けてこれらのドリンクを飲んでしまった場合は、シュガー
フリーガムを噛むか、水で口をゆすぐことを推奨している。
いずれの行為も唾液量を増やし、口内の酸性度が通常レベルに下がりやすく
なるためだ。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2876226/8900716