フェロモンの受容機構

[フェロモンの受容機構]

(Wikipedia)


両生類、爬虫類、哺乳類においては「嗅上皮」と異なる嗅覚に関する感覚器が
知られている。
これは「鋤鼻器」あるいは「ヤコプソン器官」といい、哺乳類では鼻腔の
入り口近く、鼻中隔の下部に、トカゲやヘビでは口腔内に開口している管状の
器官である。

爬虫類の例えばヘビ等では嗅上皮よりも鋤鼻器が嗅覚の主体であり、ヘビや
オオトカゲが頻繁に舌を出入りさせるのは、舌に空気中から吸着した臭い
物質の分子を鋤鼻器に運び、外界の様子や獲物を探っているためである。


ヒトにも鋤鼻器が存在していることが知られているが、胎児期にそこに接続
する神経系の大部分が退化してしまう。
また一次中枢の副嗅球も存在しない。
そのためヒトではこの受容機構が機能している可能性は低いと考えられて
いる。


しかし、ヤギやヒトにおいて通常の嗅覚系でフェロモン受容体の遺伝子が発現
していることが報告されている。
現在までのところその受容体が正常に働いているかどうかは不明であるが、
鋤鼻器だけでなく、通常の嗅覚系でもフェロモンを受容できる可能性がある
ことが示唆されている。





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