ハーメルンの笛吹き男とペストとの関係

[ハーメルンの笛吹き男]


ハーメルンの笛吹き男はグリム兄弟を含む複数の作者によって記録された
民間伝承です。
この伝承はおおよそ1284年に生じたと推定される、ドイツの街ハーメルンの
災厄について伝えています。

グリム兄弟が書いたのは1816年です。


14世紀ヨーロッパのペスト大流行は、1347年(1346年とも)、中央アジア
からイタリアのシチリア島のメッシーナに上陸して始まりました。
ヨーロッパに運ばれた毛皮についていたノミが媒介したとされます。
1348年にはアルプス以北のヨーロッパにも伝わり、14世紀末まで3回の
大流行と多くの小流行を繰り返し、猛威を振るいました。


「ハーメルンの笛吹き男」伝説の起源に関する仮説はたくさんあって、
Wikipediaに詳しいです。
ペスト大流行との関係は、専門家によると可能性が低いとされています。


しかし、コミック「MASTER KEATON」にはペストの流行との関係が
描かれています。
大流行か小流行かは定かではありません。
ハーメルンの笛吹き男はジプシー(ロマ)であることは間違いないとして
います。
子ども達は、ペストの流行によって奇跡的助かった孤児だといいます。
ジプシーが孤児を連れて旅を続けて、まだペストが流行していない地域の
人々に免疫をつけて回った物語だと分析しています。




(横山歯科医院・横山哲郎)




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